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和太鼓彩と演出 by葛西啓之

日時:平成31年4月22日
執筆者:葛西啓之
タイトル:和太鼓と演出

みなさまこんにちは。代表の葛西です。
さて、本日のヒストリーレポートでは、「和太鼓と演出」についてお話したいと思います。

皆さまご存知の通り、現代の和太鼓は、音楽であり、パフォーマンスであり、舞台芸術でもあります。
リズムを作り、聴き心地の良い“音楽”を作成し、
そこに大小様々な振りを付けて、見ていても面白い”パフォーマンス”を作り上げる。
そして最後に欠かせないのが、舞台を作り、照明を当て、多様な演出を施して、お客様に最大限楽しんでいただける”舞台芸術”へと作り込む作業です。

私は予てより、この「演出」というものに非常に興味を持っておりまして、映画やドラマ、舞台などなどを見ては、「ああ、和太鼓でも将来こんなことがやりたい」「あんな仕掛けを入れてみたい」なんて、来る日も来る日も妄想を繰り広げていたのであります。
今日はそんな、「和太鼓と演出」のはじまりについてお話したいと思います。


さて、大学に入学し、和太鼓を結成し、日々練習を重ねていた葛西青年。
いくつかの楽曲を作り、学園祭で演奏を披露していったのですが、何か満たされないものがありました。
そう、「演出」です。
学園祭での演奏には、舞台セットも照明もないので、内容がどうしても演奏のみになってしまうのです。

これはいかん。
和太鼓演奏をもっと面白くする演出や舞台装置を学ばなければならない!
そんな高揚感と危機感にかられた葛西青年は、とあるチャレンジを決行いたします。

・・・それは、「演劇」。

舞台演出といえば、やはり演劇だろう!
そんなある種安直な?考えから、演劇サークルに加入し、演劇の勉強を始めたのでありました。

加入初日。
まずは発声練習や表情の作り方など、基礎練習から始まります。
しかし何を隠そう、人前で感情をさらけ出すのが苦手なわたくし。
立場上、「感情を表に出さない」ことを高校時から意識してきた私にとって、「感情を解放する」というのは非常に難しく、なかなかに苦労致しました。
(今でも塩見くんのような「解放タイプ」の人を見ると、羨ましいな〜と思うことがあります)

さて、そうこうして練習を重ねていく内に、半年後に控えた本番に向けて、私も役柄をいただくことができました。

内容は、「眠れぬ砂漠」という脚本。
とある国の暴虐非道、わがまま気ままな王女様が、様々な事件や戦いを経験しながら大きく成長していく、そんなストーリーです。
そしてわたくしはと言いますと・・

そんなドSな王女様にお仕えする家来の役柄を仰せつかりました。笑

侮ることなかれ、この家来、常に王女様のお近くにお仕えする側近でして、なんとクライマックスには王女様をお守りして戦死する・・・という壮絶な最期を遂げる、超大役。
名を「ミシュマエル」と言います。


*写真が1枚も残っていなかったのですが、当時のDVDが奇跡的に見つかったため、DVD映像を写真で撮ってみました。

そして劇中では、暴虐非道な王女様に幾度となく振り回され、王女様に土下座するシーンがなんと5回もあります。
1回の通し稽古で5回土下座をするので、この時期、計500回くらい私は土下座をしたのではないでしょうか。笑
後にも先にも、こんなにも土下座をすることはないでしょう。笑


*問題の土下座シーン。笑
 ちゃんと頭を地面につけております。笑

台本読みに演技の稽古はじめ、さらには照明プランの設計や衣装制作等、当時の和太鼓ではなかなか経験できなかった体験をさせていただき、迎えた本番。
満員御礼の中、初めての演劇を盛大に終えることができました。


*王女様に誓いを立てるシーン。


*王女様に見放され絶望するシーン。


*敵と戦うシーン。なんと、殺陣にも挑戦していたのです!


*王女様をお守りし、戦死するシーン。

いやはや、今見返すと恥ずかしい限りですね・・・このDVDはお蔵入りにしたいと思います。笑

短い期間ではありましたが、「演じる」ということはもちろん、衣装や照明、舞台装置など、様々なことを勉強できた、非常に実りある時間でございました。

こうして演出や舞台について勉強を始めた葛西青年。
演劇で得たヒントをもとに、和太鼓も、学園祭での様々な仕掛けを使ったパフォーマンスや表現、そしてゆくゆくは、舞台芸術の真骨頂である「ホール公演」、さらには「凛」や「しおさいの逆襲」、「Q」など劇を取り入れた公演にもチャレンジを進めていくのですが、その話はまたの機会に。

それでは、次回もお楽しみに!

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