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高校和太鼓部引退公演 by酒井智彬

日時:令和元年7月7日
執筆者:酒井智彬
タイトル:高校和太鼓部引退公演

時を遡り、2013年。
前回のヒストリー(https://wadaiko-sai.com/archives/history/190523)に引き続き、酒井智彬の高校時代のお話。

当時の僕は、
桐蔭学園和太鼓部に所属し、
部長として部活を率いていた高校2年生。
勉強は捗ることもなく、
高校時代の全てを部活に注いでいました。

季節は春になろうとする頃、
今も忘れはしない一大イベントに向けて、準備が進んでいました。

〜引退ライブ〜

自分たちの青春を目一杯詰め込んだ2年間の集大成。
高校3年生になると部活を引退し、
受験勉強をしなくてはならなかったので、
大好きな“太鼓”、“仲間”とお別れでした。

準備は大変なものでした。
公演のタイトルに始まり、
公演コンセプト、セットリスト、進行表、照明案、広報、パンフレット作り、
当日のお弁当の手配まで、、、

先生方のサポートもありますが、基本全て自分たちで行います。
引退ライブまでの高校2年間で、
たくさんの依頼をいただき舞台に立ってきましたが、
それぞれのイベントで、自分たちの舞台を作るためにどれだけの大人の方が準備をしてきてくださったのか、、、
改めて大人の方への感謝の気持ちと、
自分たちで公演を行う大変さを知りました。

そして、メンバーとたくさん揉めながら、

自分たちのやりたいこと、
どうやったらお客様に楽しんでもらえるのか、

2年間の経験をもとに、必死に考えます。

公演のタイトルは第十回自主公演『道』

過去を振り返ると、
和太鼓彩のリーダー葛西啓之が高校時代、桐蔭太鼓史上、初めて行った公演が
第一回自主公演でした。
そして僕たちの公演はなんと十回目となる節目の回。

そんな偉大なる先輩方の作ってきた桐蔭太鼓の“道のり”と
新しい“道筋”を象徴するような公演を行いたいと願いを込め、
『道』というタイトルになりました。

そのポスターがこちら。
同期である小川ちゃんの力作です!

そして迎えた本番。

それは、もう夢のような時間でした。

と言いたいところですが、

お客様が楽しんでくれているのか、

いい公演ができているのか、

部長であった酒井は、責任感と緊張のあまり、集中できていませんでした。

休憩中、舞台裏で当時コーチであった岡本さんに声を掛けられます。

「こんな舞台、楽しまなきゃ損だぞ。」

はっと我に返り冷静になります。

“誰よりも楽しんでやろう”と思い演奏に向かいます。
今でも演奏に向かう際、この心意気は大切にしています。

しかし、そこからの演奏途中の記憶はほとんどありません。
よっぽど集中できたんでしょうね(笑)

体に染み付いた何百回も練習した曲たちを
2年間、苦楽を共にした仲間と奏でる。
もう彼らと同じ舞台に立つことはないのか、
自分自身も太鼓をやる最後になるのかな、
なんて考えながら、がむしゃらに打ち込みました。
さらに僕たちの公演を見に来てくださった目の前に広がるお客様と拍手の音は忘れられません。

確かに残る最高に楽しかったという感情。
やりきったという達成感。
終わってしまったという虚無感。

また公演には、憧れの和太鼓彩の先輩方も来てくださいました。
みんな若い!!

彩の先輩から公演の感想とお褒めの言葉をいただいたので、めちゃくちゃ嬉しそうな顔をしていますね(笑)

そして帰り際、葛西さんのからの一言、
「1年後、待ってるからな。あ、大学受からなかったらそのまま和太鼓彩に就職でもいいよ!」

冗談で仰ったとは思いますが、まさか何年後かに本当に一緒のチームで仕事をしているとは思いもよりませんでした。

この高校時代の一つの公演を作り上げ、お客様に喜んでいただくという大変貴重な経験をした酒井が和太鼓彩に加入したのは3年後のこと。
高校時代の経験が忘れられず、和太鼓彩の門戸を叩きます。

次回、酒井加入エピソードでも書けたらと!
お楽しみに♩

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