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奏四重奏 by岡本峻一

日時:令和元年10月6日
執筆者:岡本峻一
タイトル:奏四重奏

皆さまこんにちは!岡本峻一です!

さて、今回のヒストリーページは、奏から始まるお話しをしたいと思います。

これまでにも、奏という僕の人生を変えてくれた楽曲について、
何回かお話しをしてきましたが、今回はまた違う切り口で綴っていきたいと思います。

奏 篠笛四重奏、これが僕の篠笛観を変えた事についてです。

奏ではずっと大太鼓を叩いてきましたが、
ご存知の通り篠笛もバリバリ演奏する私、岡本峻一、篠笛パートに興味がないわけがありません。

ですが、大太鼓好きだし、萩さんと齋さんが吹いてるし、
まあ大きなライブでやることは基本ないやろ~
なんて思っておりました。

そこに急にふって湧いたチャンスが、奏の篠笛四重奏です。

皆さま、奏の四重奏をお聞き頂いたことはございますでしょうか?
これまで何回か、萩原さん、齋さん、春日さん、岡本の4名で吹かせて頂いている奏の数多あるバージョンの1つです。

その機会を最初に得たのは、2016年ライブシアターオルフェウスにて連続して企画された特別企画Vol3篠笛の宴です!

このライブ、2016年4月2日に実施されたのです。
ちなみに僕は2016年3月末で大学を卒業し、2016年4月から社会人になっています笑

さあ、そんなさなかに実施されたこのライブ。
実はさざなみの三重奏が初めて披露されたのもこのライブだとか!?
僕が和太鼓彩で篠笛を吹く機会が増えたのは恐らくこのライブからなんです。

というわけで、色々な意味で思い入れの深いライブなんですが、
ここでの奏四重奏との出会いは非常に大事なものでした。

この前に「特別企画 -彩の笑点」という企画で浴衣を着ていたので、
そのまま浴衣で吹いてますね。めっちゃ貴重です笑

僕は高校生の時から篠笛を吹いているのですが、
ほぼずっと、一人で吹いていて、誰かと同時に篠笛を吹く事はほぼありませんでした。
なので、この篠笛の宴、奏4重奏という機会は僕に衝撃の事実を突きつけてきました。

「誰かと一緒に吹くときには、音程を合わせないといけない」
はてなんのことやら、と思われる方と、
いやいや常識でしょ、と思われる方がいらっしゃるのではないでしょうか。

不協和音という言葉があると思います。
音と音にはきれいに聞こえる組み合わせがあり、
この組み合わせから外れると、不快な音になるという事です。
西洋音楽的な発想で、昔の日本にはなかったものなのですが、
今の日本社会で聞く音楽のほとんどは西洋音楽がベースにあるので、
音が本来あるところから外れると日本人にとっても嫌な感じがするのです。

今彩で使っている篠笛はある程度、きれいに音が揃うように作られているのですが、首の角度、笛の角度、息の強さ、湿度、温度、ありとあらゆるものに影響を受けて変化します。
簡単に音が外れてしまうのです。

今までは彩で吹く機会があっても、一人で自由に好きな表現で吹けばよかった篠笛。
「他人と合わせる」という完全なる新境地に出くわしたのです。

まずは音程を機械的に合わせることを目標に練習しました。
ある程度はできるかな、というところまでいきましたが、
そうすると強弱がつけられず、表現が乏しくなる。

非常に難しい、しかし面白い世界に足を踏み入れたように思いました。

奏 四重奏な僕にそんなきっかけをくれました。

こうして、僕の中で篠笛の在り方が変わりました。
それまでの僕にとっての篠笛の目標は、
「道を歩いている人が、ふっと立ち止まってしまうような笛を吹く事」でした。
それは1人で笛を吹く前提での目標でした。

「色々な人と音を重ねて、その中で自分の表現をもっとしっかりとする」
その上で、ふっと立ち止まってしまうような笛を吹きたいと、今は思っています。

篠笛の宴以降も、彩Collection2016、彩Collection2017と4重奏を演奏する機会が巡ってきました。

そのたびに、ひたすら音程を確認するためのチューナーという機械と向かい合う日々笑
仕事帰りにカラオケに寄って30分でも1時間でも練習をしていました。
高校の後輩に見つかってツイッターに写真を上げられたことも笑

その後篠笛の先生に師事するようになり、また色々なことを感じるのですが、
それはまたのお話しに。

そんなこんなで、奏はやっぱり自分に色々な物をくれた非常に大事な曲です。
国際フォーラムで発表予定の新曲も今後色々な物をくれるんだろうと思うとワクワクします!

というわけで今回はここまでです。また次回!

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