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亀有パフォーマンスパーク by塩見岳大

日時:令和元年10月14日
執筆者:塩見岳大
タイトル:亀有パフォーマンスパーク

人は二十歳を過ぎてから急速に体感時間の経過が早くなる、
と言われているようですが、
僕にとってはその限りではありません。

僕は和太鼓彩に入団してから7年ほど経ちますが、
振り返ってこの数字を見てみると驚きます。
まだ、7年しか経っていないのかと!

僕の体感時間的には和太鼓彩に入団してからの時間は、
人生の半分以上のもののように感じており、
感覚的にはそうですね…
20年程は在籍しているように感じます。

特に年長組メンバーとは共同生活時代を含めて、
一緒にいる時間が尋常ではなく長いので、
親兄弟に近い感覚を持っています。

そして、これまで本当に数多くの演奏させていただき、
思い返せばその一つ一つにエピソードがあるのですが、
その中でも思い入れの強い演奏場所、
亀有パフォーマンスパークについて、
今日は書いていきたいと思います。

亀有で僕達のお話をする時、
「リリオの前でよくドンドコと和太鼓叩いているチームです」
と言うと、「あぁ、見たことある」
と言っていただくことが多いです。

それほどまでに数多く、
僕達は亀有パフォーマンスパークで演奏してきました。

亀有パフォーマンスパークでの演奏は僕が入団するよりも前から行っていました。
僕は入団前に彩の演奏をそこで見たこともあります。
そして入団してからは、
春夏秋冬、寒い日も暑い日も、風の日も、雨の日…は雨天中止で演奏しませんでしたが、
空模様の変わりやすい日は雨の合間を縫って演奏したことも多々あります。

冬の寒い日には足の止まらないお客様を、
演奏して熱く火照った身体で大声を出しながら引き留めたこともあります。
こんな寒い中でどうすればお客様は足を止めてくださるのか。
皆で試行錯誤を繰り返しながらセットリストを研究し、
その過程で「お祭男」なるキャラクターなども生まれ、
お客様の反応を伺い、再び演目を調整する。

今の和太鼓彩の演奏の核となる部分はこの亀有パフォーマンスパークで養われたものだと思っております。

印象に強く残っているのはやはり猛暑の中の演奏。

地面から照り返す熱で、
ただ立っているだけでも汗が吹き出てくるような、
真夏の演奏。

しかし、そんな中でも彩の演奏を見にきてくださるお客様がいるのです。
燃え盛る日差しを浴びながら待ってくださるお客様がいるのですよ。

だからそんな日の演奏は一層気合が入りました。
アドレナリンがドバドバと脳内で分泌されて、
全身が燃え上がりそうになるのですが、
それすらも心地よく、
灰になる程に全力で演奏するのです。

そうすると通り掛かりの人が公演チケットを購入してくださったり、
繰り返し演奏を見にきてくださるお客様が次第に、少しづつ増えていくのがわかるのです。

それがまたとっても楽しいのです。

気前の良いお客様も多く、
共同生活時代は食べるものにも困流ほどの極貧生活を送っていたのですが、
食べ物の差し入れもいっぱいいただき、
それこそ精神的にも、そして栄養学的にもお客様から力を貰い、
演奏を続けておりました。
その時助けていただいた皆様には頭が上がりません。

でもお陰様で、
和太鼓彩は大きく成長できたのではないかと思っております。

そして2019年の夏、
竹芝ターミナル、東京湾納涼船のイベントで数多くの演奏機会をいただきました。

亀有パフォーマンスパークでよく演奏していた頃は最年少だった僕は、
気がつけば現場で最年長となることも多くなり、
若いメンバーがいっぱい増えました。

このイベントも日を跨いで同じ場所で演奏するため、
演奏する度に良かった点と改善点が浮かび上がります。
試行錯誤を繰り返し、
皆でより良い演奏を追求していく姿勢は今も昔も変わらず、
一回一回の演奏を全身全霊、汗水垂らして挑戦し、
一歩ずつ前進していくこの感じはやっぱり楽しいものだと、
改めて感じました。

和太鼓彩は演目も、演出も、構成も、
その時々によって変化していきます。

もしその変化にお気付きの際には、
彩はもっともっと良い舞台を作ろうと、
今日も必死にもがいているのだな、
と優しく見守っていただければ幸いでございます。

これからも応援よろしくお願いいたします!

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