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ドイツ留学 ~ドイツ和太鼓事情体験記~ by岡本峻一

日時:令和2年2月10日
執筆者:岡本峻一
タイトル:ドイツ留学 ~ドイツ和太鼓事情体験記~

皆さま、こんにちは!
和太鼓彩の岡本峻一です!!

はてさて、僕という人間の生い立ちを、和太鼓と出会った頃からすこしずつ振り返ってきましたが、気づけば大学生篇も最終回?になります。
前回紹介した、和太鼓翔の設立の後のドイツ留学。そこが終わると初回のヒストリーページ、和太鼓彩入団秘話につながり、人生の分岐点である就職活動で和太鼓を選ばず、その後選んだ経緯へとつながっていくわけです。

中々色々なお話しをしてきましたね。
特に父のお話しあたりがかなりヘビーだったと思いますが笑

今回は留学にフォーカスをあてたいと思いますが、、、
ただただ楽しかった留学時代。今回はめちゃくちゃライトなはずです笑
よろしければお付き合いください。

2013年夏、大学2年生になった僕はドイツへ1年間の留学に出ました。
行先はドイツの西側、ノルトラインヴェストファーレン州のボンという街。


(西側、ケルンという大きな街から電車で30分ほどの町)

やっぱりドイツ語の響きってかっこいいですね。
「クーゲルシュライバー」とかもかっこよくないですか?
ボールペンという意味なんですが、、、笑

留学をドイツに選んだのは「自分のルーツを知りたい」とか色々あったのですが、
「ヨーロッパだと色々旅行できるな」とか「ソーセージが好き」とかそういう理由もあり、、、

そもそも「ドイツに行く、以前になぜ留学する事にしたのか」も、「1年間の留学」が卒業の条件の学部だったからでした。

そう、ワタクシ大層偉そうなことばかり書いておりますが、
決してまじめな大学生ではありませんでした笑


(2014年ブラジルワールドカップ ドイツ優勝記念にビールをかけられまくった岡本)

ほとんどドイツ語が全くしゃべれない状態でドイツへ行き、
到着初日、周囲で飛び交うドイツが一個も理解できなかったことを覚えています笑
(一緒に行った日本人はみんなしっかり勉強して余裕そうでした笑)

しかし1年間頑張って勉強したので、最後には日常会話レベルなら大丈夫かな?というレベルになっていました。うん、俺頑張った笑
もう6年近く使っていないので、ほぼ覚えていないんですけどね。

とまあドイツ語はもちろんなのですが、
この留学は僕の人生に大きな影響を与えた時間で、
ドイツ語以外にも様々な、僕の人生の分岐点となる体験をしました。

以前書いた「世界平和」にまつわる大きな出来事もありましたし、
初めての一人暮らしで、家事に四苦八苦したり、バックパック背負ってぶらり旅をしてみまたり、お酒の飲み方を覚えたり、、、

とにかく挙げればキリがないです。
(世界平和についてはよろしければ、僕の昔のヒストリーレポートをお読みください)
https://wadaiko-sai.com/archives/history/190608

人生における、一番お気楽に、様々なことを吸収し続けた時間。
それが僕にとってドイツ留学です。

とまあ、ドイツ留学について話したい事は山のようにあるのですが、
今回その中でも僕がお話ししようと思っているのが、ドイツでの太鼓活動についてです。

留学と言えば異文化交流。

「ドイツに行くなら太鼓と笛を持って行こう!」

持って行ける荷物の量が限られている中、桶太鼓を購入し、意気揚々とドイツに到着。
到着直後の交流会にさっそく太鼓を持って行こう!!
カバーを開き、緩めた紐を縛り直そうとした僕に待ち受けていたのは、、、

胴がぱっくり割れた桶胴太鼓でした、、、。

まさかのいきなりの展開。。。

しばらくの間、夜にバチで素振りをする日々でした。

しかしさすがに飽きてきます、、、
そして思い立ちます。

「ドイツに和太鼓チームあるんじゃね?」

調べてみると、あるある。たくさんの太鼓チームが出てきました。
そして非常に印象深いことに気が付きます。
「神道っぽいなにかと太鼓を掛け合わせてるチームがいくつかあるな」と。
不思議だなーと思いつつ、一番自分のやってきた太鼓と近しい雰囲気のチームにメールを送りました。

Tentekko Taiko(てんてこたいこ)

ドイツ人によって立ち上げられたチームで、なんとその設立は1989年。
ドイツで一番最初に立ち上げられた太鼓チームでした。
メールで連絡を入れ、練習参加の許可をこじつけますが、、、

左上がてんてこ太鼓の拠点。右下のボンが僕の住む町。
普通電車と車で乗り継いで、片道なんと2時間半。
帰りは新幹線に乗らないと終電が無い、という場所でした。

どちらにしろこれより近場に太鼓の団体もなく、
調べる中でドイツ中で一番行きたいと思っていたため、親に帰りの新幹線代の許可をもらい、決行することに。

そして2013年11月13日、初めててんてこ太鼓の練習に参加しました。
1人か2人の日本人を除いて、ほか10名程が全員ドイツ人。
練習もドイツ語で叩く和太鼓の在り方に、非常に感銘を受けました。
「日本の楽器を、日本以外の国の人が自分の言語で練習している、、、!!」
留学先のドイツで久々に叩く太鼓はとても楽しく、
まだまだドイツ語が喋れず、聞き取るのも難しかった僕でしたが、
そこに居るドイツ人たちと和太鼓を叩いている間は言葉を介さずともコミュニケーションが取れているように感じ、その事がとても楽しく、新鮮な体験でした。

これはもっと練習に参加したい!!
と思ったものの、、、やはり片道2時間半、帰りは新幹線代が必ずかかるとあっては、そうもいかず、結局1年間の留学の中でそこの練習に参加できたのはこの回を入れても3回ほどでした。

ですが、そこでの体験はとても貴重でした。
言葉を介さず、和太鼓という1つの楽器を通じてコミュニケーションが取れたような気がしたその経験。

そしてもう1つ、てんてこ太鼓の人たちとドイツの太鼓事情を話す中で、面白い話をしました。
「ドイツ人を含め、日本人以外の人が太鼓をやると、より「日本的」になることを目指す太鼓を叩く。ただ、その「日本的」は外国人のイメージでしかないから、日本人から見たら違和感がある、何か別のものになっていることが多い。一方海外から見ていると日本で太鼓を叩く人はより革新的に、またはより西洋的になろうとする人が多いように見える。」

同じ大学に居たインド出身の友人も、インドの伝統楽器でも似た現象があるという話をしていました。

もしかしたら当たり前の事かもしれませんが、太鼓に求める物が、日本人と外国人では違うという事は盲点だった!と新鮮でした。

「世界平和」で海外の人とのコミュニケーションを、という話をしていたように、海外での和太鼓彩の展開を通して、野望を実現したいと思っている僕にとって、海外でのライブを作る上で長期的に大事にしたいな、と密かに思っていることでもあります笑

こうして様々な経験をしたドイツ留学を終え、2014年8月に僕は日本に帰国しました。
(和太鼓彩デビューまで、あと3カ月!!!)

というわけで今回はここまで!
ありがとうございました!!

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