酒井UAE行くってよ!~ドバイで和太鼓!?~ by酒井智彬
日時:令和2年2月18日
執筆者:酒井智彬
タイトル:酒井UAE行くってよ!~ドバイで和太鼓!?~
〜時を遡ること、2018年〜
とある国にて、和太鼓彩から助っ人として演奏に参加することとなった。
そう!
アラビア半島の南に位置する、
アラブ首長国連邦(UAE)!!
なぜ、唐突にUAEに行くことになったのだろうと疑問を抱く方もいらっしゃるだろう。
ご存知の方も多いかもしれないが、その当時、UAEには和太鼓彩メンバーである松谷鷹太郎が留学していたのだ。
松谷くんと僕は、高校生の時に出会い、そして和太鼓彩に入り、共に和太鼓を一緒に演奏し続けている。
高校時代には、僕らの出身校である桐蔭学園高等学校の部活であった和太鼓部に共に所属し、僕が部長、松谷くんが副部長であった。
共に時間を過ごす中で、同じ舞台に立ち、お客様からいただく拍手に喜びを感じ、苦しい練習を耐え抜き、楽しい瞬間を分かち合ってきた。
また時には、お互いの意見が合わず、仲違いしたこともあった。
しかし、当時の僕らには、共通の思いがあった。
和太鼓という日本の楽器が大好きで、部活をより良いものにしたい!と、、
共に高校という青春時代を和太鼓に費やし、その魅力に取り付かれていった。
そんな高校からの同期で長い付き合いであり、松谷くんは、留学先であるUAEにて、なんと和太鼓グループを立ち上げたのである。
『和太鼓グループ Kharsha』
UAEと日本の架け橋となる」というスローガンを掲げる、UAEと日本の文化理解を促進し、人的交流を促進させるグループである。
現地のUAE人(通称:エマラティ)と共に活動を行なっている。
その和太鼓グループ Kharsha に助っ人として和太鼓彩から参戦することになった。
ヒストリーページを執筆している今でこそ、彼らとの交流は慣れたが、初めて訪れた異国の地での彼らとの演奏・文化交流は当時の僕にとって衝撃的であった。
2018年2月
助っ人として日本から、遥々8000km離れたUAEの地へと訪れた。
日本では寒い日が続くが、訪れた地は日中、30度を優に超える暑さであった。
迎えてくれるのは、まるで現地プロデューサーのような佇まいである松谷くん。
リハーサルを行うとのことで、車で向かった先は、
そう!
UAEといえば、
“砂漠”である!
まさに自然の練習場!
どれだけ太鼓を打ち鳴らそうと、笛を鳴り響かせようと、誰にも文句は言われません!笑
そして、Kharshaメンバーとの出会いがありました。
エマラティであるメンバーはアラビア語と英語を話すのですが、僕自身、英語はあまり話せず、もちろんアラビア語はからっきりで・・・
そんな中、リハーサルを行います。
音楽には言葉も人種も関係ないとはこのこと!
言葉はあまり通じませんが、
お互いのリズムに酔い、本番に向けセッションを繰り返します。
しかし、このように海外で和太鼓をやっている人と初めて触れ合って気付くこともありました。
和太鼓について、質問されて、答える自分。
ふと、どこかに客観的な自分が言て、自分のことを同時に分析しています。
僕に和太鼓・日本文化の何を教えることができるのだろうか。
もちろん、単純に和太鼓の打ち方を教えることはできます。
しかし、その背景にある太鼓の打ち方の意味合い、その歴史的背景など、一体自分がどれだけ知っていて、何を彼らに伝えることができるのか。
一回きりの出会いかもしれないという状況で海外の方が和太鼓に興味を持ってくださっている中、どれだけの文化的なこと、その魅力を伝えることができるのか。
改めて、自分が和太鼓奏者として日本人としてのより深い文化的理解と和太鼓への理解が必要だと感じた出来事でした。
この経験があったからこそ、僕は日本でどのように和太鼓が使われてきたのか、そして日本各地に残る伝統的な使われ方、人々の伝統芸能に対する思いを勉強したいと強く思った。
そして大学時代、自分の行ける限り直接、伝統芸能の残る現地へ行き、様々な地域の方と関わり、芸能への学びを深めることとなる。
初めてのUAE滞在はおよそ一週間。
教育庁主催の教育イベントでのステージ演奏とDeira City Centreというショッピングモールでの演奏を行った。
この一週間は和太鼓彩に入って一番、ステージを経験した時間かもしれない。
一週間で大小含め35ステージ!
演奏後の写真ですが、僕の手のテーピングがそのステージ数を物語っていますね笑
こちらは教育庁主催イベントにて、松谷くんと二人で演奏した「奏」。
高校の時は、異国の地でまさか二人で演奏するなんて思いもしませんでした。
和太鼓の演奏はUAEでも珍しく、
松谷くんが苦労して運んだ和太鼓を熱心に指導したKharshaメンバーの激しい打ち込む。
僕たちが演奏すると、お客様は大盛り上がり!!
和太鼓の演奏をもっとたくさんの国、様々な人の前で演奏したい!
そのために、今回のUAE滞在中に感じた自分自身の日本文化、和太鼓への学びを深めたいという気持ちを胸に、次の公演に向かう。
和太鼓彩 酒井智彬
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