1. HOME
  2. 「奏」篠笛パート秘話 by齋英俊

「奏」篠笛パート秘話 by齋英俊

日時:令和元年9月10日
執筆者:齋英俊
タイトル:「奏」篠笛パート秘話

2019年8月12日。
和太鼓彩初の単独公演を開催した地北沢タウンホールにて行われた、彩ホーム vol.4 “奏”。

満員御礼!おかげさまで大盛況で終えることができました。
ご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました!

この公演のタイトルは「奏」。
和太鼓彩にとって初のオリジナル曲を、和太鼓彩にとって初の単独公演の地で、初めて公演タイトルに曲名をつけ臨みました。初物づくし!!

この「奏」。
LIVEの場でもお話させていただきましたが、メンバー全員、この「奏」にたくさんの想い出、思い入れがあります。
今回は、この「奏」に関して、ひとつの想い出を書きたいと思います。


時は2008年。
大学1年生の頃にさかのぼります。

齋青年?は、大学に入学しサークル“和太鼓彩”へと入ります。
(▶齋英俊加入!:https://wadaiko-sai.com/archives/history/180912)

1年目ということもあり、まずは先輩たちについていくことに必死!
五月祭デビュー公演、駒場祭と大きな演奏を経験し、
葛西代表を筆頭に、第一回単独公演の開催が決まった頃でした。

葛西代表より、第一回単独公演で、初のオリジナル曲「奏」を作曲し、披露したいと告げられました。
しかもよくよく聞いてみるとなんと篠笛が入った楽曲!!!!

え、葛西さんって笛吹けましたっけ??笑

いいえ、吹けません。笑笑

どうやって笛のメロディーが入った曲を作ったのでしょう。

当時使用していたスタジオ八泉にて、葛西代表の頭の中にある篠笛「奏」を具現化することが始まります。
これがまた難しい。

頭の中にある篠笛やイメージがそのまま流れてくれればいいのですが、そんなわけにはいかない。笑
まず、葛西さんが篠笛のメインメロディーラインを歌います。

「トゥトゥトゥートゥートゥートゥトゥトゥートゥトゥトゥー♪」

それを聞き、当時篠笛担当筆頭だった、葛西さんの同期林副代表とともに音符化します。

何が問題って、

葛西さん、音痴(爆)

一音一音、

この音?

次は、これ???
いや、違う、もっと高い音。
うーん、なんか違う。
そう!!その音だ!!!!

こんな感じで一歩一歩奏のメロディーを創り上げていきました。

なんとかメインのメロディーが完成し、次のステップへと進みます。

“ハモリパート”の作曲!!!!

実は、ハモリパートの一部にも、葛西さんのイメージはありました。

「サビのはもりは、高い音が長く、ピーーーーーーってなっているイメージ。」

こんな感じのことを言われたことを覚えています。
最近の奏は、ハモリパートに編曲に編曲を重ね、初期とは変わっていますが、この冒頭の高いロングトーンではもるパートは、現在の「奏」にも残っています。

そして、ここのはもりパートの作曲に、ひとつの想い出があります。

葛西代表がイメージしていた「壮大な曲」に近づくために、篠笛メンバーで、サビ以外のはもりパートの作曲に入ります。
当時の和太鼓彩では、この篠笛の作曲の役割は確立されていませんでした。
(それはもちろん初のオリジナル曲ですからね。笑)

あーでもない、こーでもない。さまざまな音を吹き鳴らします。
まだ1年目の新メンバーだった僕の意見(音)にも、耳を傾けてもらいます。

そうして奏でたひとつのはもりフレーズ。

「素晴らしい!!!!!これでいこう!!!!!」

私、幼少期よりピアノをやっていました。
その経験が、彩の作曲に活かせるかもしれない。そう感じた瞬間でした。

そして、それまでは先輩たちの演奏についていくことに必死なだけ。
“篠笛の作曲”で皆から確かに認められたこと、チームの力になれたことが、心から嬉しかったのを覚えています。このことが、彩にもっともっとはまっていくひとつのきっかけになったと思います。

ここから、篠笛まわりの作曲、はもりパートは齋に任せよう。
と皆に任せてもらえることとなりました。

彩での作曲の歴史の、第一歩目ですね!

その後、奏は何度も編曲を重ね、さまざまなバージョンができていくこととなります。
また、松本城太鼓まつり、太鼓祭日本一決定戦、衝動、彩コレクション、彩ホーム。
和太鼓彩にとって、大切な歴史の大切な場面で数多く登場します。

それは、またの機会に・・・・。


このヒストリーを記しているは、これかも続く彩の長い歴史?の中の、2019年9月。
東京国際フォーラム公演の前です。

今、東京国際フォーラム公演に向けて新曲を作曲・練習しております。
「奏」に続く、これからの和太鼓彩を表す、楽曲を。

「奏」は10年以上、和太鼓彩にとって、皆様にとっても、とても大切な曲だから。
だから、次の新曲も、10年、その先も和太鼓彩を支えるような曲になるように。
さまざまな“想い”を込めて練習中です。

どうぞご期待ください!

2019年9月10日
和太鼓グループ彩 齋英俊

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事