「女王の安息(メヌエット)」作曲秘話 by齋英俊
日時:令和2年5月26日
執筆者:齋英俊
タイトル:「女王の安息(メヌエット)」作曲秘話
今日は、2017年に開催したツアー「Q」より、「女王の安息(メヌエット)」作曲秘話を振り返りたいと思います。
まずは「Q」ツアーの復習から♩
「Tales of the Queen」という物語を和太鼓で演じるという、ストーリー性に挑戦したツアーです。
女王と女王を守る5人の騎士による物語。
第1章「女王の安息(メヌエット)」
美しい女王が納める小さな国の穏やかな日常
第2章「女王の聖戦(マーチ)」
敵国と果敢に戦う女王と五人の騎士の勇姿
第3章「女王の遺志(レクイエム)」
戦場で散ってしまった女王を想う五人の騎士の愛
3つの楽曲からなる物語です。
私が作曲を担当したのは、第1章「女王の安息(メヌエット)」。
女王と騎士の平和な日常です☆
和太鼓で?メヌエット?
え??
どうやってこの楽曲が誕生したのか、振り返りたいと思います。
さぁ、作曲は2016年にさかのぼります。
初披露はですね、実は2016年10月21日に行った、
“2016年第8回特別企画 「しおさいの逆襲」” なのです!
そうです。「しおさいの逆襲」にて初披露なのです。笑笑
この公演中の伝説の寸劇企画、
「しおさいの逆襲 -黒蝶と六つの神器」のイメージが強すぎて強すぎて(笑)
(参考:https://wadaiko-sai.com/archives/history/191208)
完全に上書き保存というか、メンバーですらその印象に持っていかれていますが、、、(笑)
「女王の安息(メヌエット)」初披露は、「しおさいの逆襲」公演の最後の曲としてでした。
実はこの初公開時、曲名はまだ内緒・・・
「Tales of the Queen」の3曲は、楽曲名も、物語になっていることも、当時はまだすべて内緒。
「Q」ツアーで、
あぁ、この曲たちは繋がってひとつの物語になっていたんだ!
と初めてわかる・・・!
という仕組みに挑戦したのでした。
つまり、初公開は、名作劇「しおさいの逆襲 -黒蝶と六つの神器」の直後、曲名すら明かされない、なんともよくわからない感じで迎えたのでありました。笑
皆様に物語性であることが公開されたのはツアーでしたが、、、
もちろん、メンバーの中では事前に物語性にすることは決まっていました♪
そして実は、、、
作曲された順番は物語と逆・・・!!
「女王の聖戦(マーチ)」と「女王の遺志(レクイエム)」が先に作曲され、物語の枠組みが決まり、齋が、まだできていなかった“平和な日常”をテーマにした楽曲を作ることとなったのです。
和太鼓で平和な日常か、、、
どう表現するか。
ということで目をつけたのが、メヌエットでした。
メヌエットは 宮廷舞踏として誕生した、3拍子のゆったりとした舞曲 です。
幼少期からやっていたピアノで、メヌエットを数多く演奏していて、メヌエット=平和なイメージがありました。
和太鼓でメヌエットを演奏して、平和を表現しよう!
楽曲の方向性が決まります。
メヌエットは3拍子からなるリズムです。
和太鼓彩初(2020年5月現在唯一)の3拍子楽曲に挑戦!
3拍子自体もともと日本にはない拍なので、和太鼓界としてもかなり珍しい楽曲です☆
メヌエット特有の、「ズンチャッチャッ、ズンチャッチャッ♪」のリズムは、
太鼓のセットパートで高低をつけ、表現しました。
そして、篠笛も2重奏として、低音篠笛パートにも取り入れています。
もうひとつ大事にしたテーマは“優雅さ”。
平和なイメージを創り出すため、今までの和太鼓彩の楽曲にはなかった、ゆったりとした打ち方にも挑戦しています。
当時どうしても力強くアップテンポな曲に偏っていたので、今までとは違う方向性に挑戦したのでした♬
ということでお待たせしました!
当時公開したオリジナルムービーをご覧ください^^
以上、今回は「女王の安息(メヌエット)」作曲秘話を振り返りました!
お楽しみいただけましたか??
次回もお楽しみに☆
~おまけ~
#彩TIMESでも公開!(2020年3月)
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