1. HOME
  2. デビュー演奏 by葛西啓之

デビュー演奏 by葛西啓之

日時:平成30年10月30日
執筆者:葛西啓之
タイトル:デビュー演奏

みなさまこんにちは。 代表の葛西です。

ヒストリーレポート4回目となります今回では、いよいよ、「デビュー演奏」の様子をお伝えしていきたいと思います!

結成後、太鼓購入に向けてアルバイトをする一方、音楽知識の取得に向けて吹奏楽サークルに入っていた葛西青年。
大学1年生の1年間は、アルバイトと吹奏楽サークルに明け暮れる日々を送っておりました。
(第3回レポート参照 https://wadaiko-sai.com/archives/history/181012

そして迎えた2月。
浪人していた2名のメンバーの受験も無事終わり、ついに、初期メンバー4人が集結します。
アルバイトで貯めたお金をはたいて念願の長胴太鼓も3個ほど購入し、いよいよ本格的に活動が始まりました。
そう、来たる「デビュー演奏」に向けて・・・!!!

さかのぼること数ヶ月前、まだ楽器も揃っていないし練習は1回もしていない、さらに、メンバーの2人は受験中・・・という中、私はとある会議に出席しておりました。
そう、「東京大学五月祭 出店者会議」です。

東京大学では毎年5月と11月に学園祭があります。5月に行われる「五月祭」は本郷キャンパスにて行われるもので、11月に行われる「駒場祭」は駒場キャンパスにて行われる学園祭です。
1・2年生は基本駒場キャンパスに通っているため、本郷キャンパスには縁遠いいのですが、歴史と伝統ある東京大学の五月祭で華々しくデビュー演奏を飾りたい!という思いのもと、裸一貫、赤門をくぐり、本郷キャンパスの門を叩いたのであります。

さて、五月祭には「メインステージ」「図書館前広場」という2つの大きなステージがあります。
メインステージは、かの安田講堂の前にドドーンと設置される大きなステージ。
図書館前広場は、荘厳な図書館前に設置されるステージです。

(※画像は東京大学HPより拝借しております)

通常音楽団体やパフォーマンス団体は、五月祭でこのいずれかの場所を取り、パフォーマンスを行うのです。

うむ、これこそ和太鼓のデビュー演奏にふさわしい!
そう実感し、歴史あるサークルの諸先輩方に混ざり、まだ1年生のひよっ子の私も、メインステージと図書館前広場両方に「ぜひ我々和太鼓に演奏時間をください!」と出演申請を出したのでした。

その会議から数週間後、審査の結果、私たちに与えられる演奏時間通知が来ました。
中を開けてみるとそこには、、、

「残念ながらメインステージと図書館前広場は、希望者多数のため落選となりました」

・・・オーマイガッ!!!
1分ももらえないんかーい!!!

そんな私たちにわずかばかりの温情をかけていただき、与えられた場所がこちら。

はい、写真だと分かりづらいですが、普通の模擬店のスペースです。
ステージはもちろん、マイクもありません。横には模擬店が並んでいる。
そんなスペースをいただいたのでした。

・・・しかし、そんなことを言っていても仕方ありません。
なんの実績もない和太鼓が、東京大学学園祭にて演奏する権利をいただいただけでも有難いこと。
いただいたスペースでどうやって華々しくデビュー演奏を成功させるか、4人で知恵を絞り出し、練習を開始しました。

大学の音楽室を借りて練習をすれば、2分後にクレームがきて追い出され、
屋上に駆け上がり練習をすれば、1分後にクレームがきて追い出され・・・
太鼓奏者につきものの音量問題と戦いながら、デビュー演奏に向けて練習を進めていったのであります。

こうして迎えた本番、2006年5月。
団体を結成して、苦節1年とちょっと。
ついに和太鼓が陽の目を浴びたのであります。

結果は、超超超大盛況。
演奏場所も、楽器も、衣装も、全てが手作り感満載で、決して完成度の高い演奏とは言えませんでしたが、少なくとも僕たち4人にとっては最高のステージでした。
たくさんのお客様に見ていただき、たくさんの拍手をいただくこともできました。

終演後に4人でささやかな打ち上げをしたのですが、
「俺ら4人はやっぱり最高だ!和太鼓で世界を取ろう!」
なんて話しながら大いに盛り上がったのを今でも鮮明に覚えています。

こうして、和太鼓の歴史的な第一歩が刻まれました。
今から12年も前のことですね。

デビュー演奏から12年。
果たしてこれまでに何回の演奏を行い、のべ何人の方に演奏を見ていただいたことでしょう。
その全てが和太鼓の歴史を積み上げてきた大切な思い出です。

一つ一つゆっくりと、そしてしっかりと振り返っていきたいと思います。

それでは、今日はこの辺で。
次回もお楽しみに!

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事