和太鼓彩初の海外公演 ~準備編~ by齋英俊
日時:令和2年6月14日
執筆者:齋英俊
タイトル:和太鼓彩初の海外公演 ~準備編~
今日は、まさに波乱万丈!和太鼓彩初の海外公演を振り返りたいと思います♪
和太鼓彩初の海外公演は、2014年6月。アジアのラスベガスとも称される、マカオでした。
場所は、アジア最大のリゾートホテルと名高い、「ウ¨ェネチアンマカオリゾートホテル」。
世界最大のカジノを持ち、レディー・ガガさんもライブを開催するなど、世界的なホテルです。
まだそれはそれはきったないアパートで共同生活をしている時代。
(https://wadaiko-sai.com/archives/history/181026)
プロの世界に飛び出してまだ間もないはずの和太鼓彩。
いったいどのようにして初の海外公演を達成したのか。
それも世界最高峰のホテルで!??
今だから話せるエピソードを交えながら振り返りたいと思います。
和太鼓のプロの道に飛び出した齋青年。
ひとつの大きな大きな夢がありました。
それは、、、
海外公演!!!!!
海外に旅行することが好きで、学生時代にも数カ国訪れていました♪
海外で俺らの和太鼓演奏を披露したら、海外の方はいったいどんな反応をするんだろう??
そもそもメンバーで海外行ったら、楽しいことだらけだろう!!!
想像し始めるとワクワクは止まりません!
いつか、いつの日か、、、
和太鼓彩のメンバーで絶対に海外に行くんだ!
海外公演を達成するんだ!!!!
そんな夢を描いていました。
とはいえ、当時はプロに飛び出したばかりの、学生サークルに毛が生えた程度のちっぽけな団体。
海外公演なんて夢のまた夢。
いったい海外公演に行くのに誰に声をかければいいのか、どんな仲間を増やせばいいんだ、わからないことだらけでした。
いつか、いつか、絶対に行ってやる・・・!!
夢ばかり大きくなる、そんな日々でした。
時は、2014年4月27日。
チャンスは突然やってきました。
和太鼓グループ彩のもとへ、英語で一通のメール問い合わせが届きます。
“
タイトル:ベネチアンマカオリゾートホテル
このYouTube動画をマカオで演奏することは可能ですか??
下記宛までメールをください
<<メールアドレス>>
”
とてもシンプルな文章とともに、
2012年「衝動」公演で披露した「叶」の動画のリンクがそこにはありました。
!!????????????????????????
な!!!ん!!!!と!!!!
な!
ん!!
と!!!!
夢に描いた海外公演の依頼がきたではあーーりませんか!!!!!
うぉーーーー!!!
テンションを抑えきれず、早速向かいの葛西代表の部屋に突撃します!!
齋「葛西さん!!!海外公演の依頼が来てますよ!!!!」
葛西さん「え・・・!?そんなの来てた??」
ちーーーん。( ̄ー ̄)
英語のメールは無条件で迷惑メールと思ってスルーしてしまっていたようです。
急いで内容を伝えます。
葛西さん「おれ、英語わからんし、、、、よし・・・齋、任せた!!!」
どーーーーん!!!(゚ロ゚)
そう、彩が誇る英語担当岡本くんが、まだ和太鼓彩に加入する前のお話です。
隣には、自称帰国子女の塩見くん。
いや、俺は知っている。
この男、今は英語ができない。
ピークは小学2年生。
英語は成長過程でどこかに置いてきたことを!
外国のお客様に話かけられた時も、、、
塩見「いえーーーい!!!!!どーーーん!!!いえーーーい!!!!!(☝ ՞ਊ ՞)☝」
って勢いでごまかしていた。
自分で・・・・やるしかない・・・!!!!
急いで辞書を片手にメールを作ります。
もちろん英語のHPも英語の営業資料も英語の団体紹介すらまだありません。
夢にまで描いた初めての海外からの依頼。
何が何でもものにすべく、あーでもない、こーでもない。
初恋の女の子にメールを書くように、作っては消してを繰り返します。
気が付けばまる1日かかってしまいました。
で、で、できたーーーーー!!!!!
団体紹介資料とともに、英語のメールが完成します!!!
演奏、、、決まりますように!!!!!
心からの願いを込めて、送信ボタンを押します。
・・・・・・・・・・数十秒後。
チャラリーン♪
メールが届きます。
あれ、なんだろ、新しい依頼かな??
「Undelivered Mail Returned to Sender」
はい、メールが無事に届かなかったという通知です。。。
ゴ───( ;-ω-)───ン
そうです、依頼に記載してあったメールアドレスにメールが送れなかったのであります。
終わった。
もしかしていたずらだったのかもしれない。
そうだよな、今の俺らみたいな団体に海外から依頼くるわけないやん。
狭いベッドの上で打ち拉がれます。
でも、、、、
もしかしたら、、、、
タイトルにあったベネチアンマカオリゾートホテルをもう一度検索します。
よく見てみると、、、
メールアドレスの@以降と、HPのドメインアドレスが違っていたのです。
慌てて@以降を修正して送ります。
すると・・・
送れた!!!!!
メールは無事、届きました。
もしここでメールを送信できていなかったら。
YouTubeに「叶」の動画を上げていなかったら。(この時は和太鼓彩のアカウントはまだなく、葛西さんの個人アカウント)
和太鼓彩初の海外公演も、もしかしたらその後の海外ツアーも紐づいていかなかったかもしれないと思うと、人生や繋がりって面白いものです!
期待に胸を膨らませ待っていると、ほどなくして返信がありました。
次に来たメールは、楽器のリストから契約にいたるまで長文でした。
あ、詰んだ。
齋青年。あまりの専門用語の羅列に心が折れかけます。
そこで頼ったのがこの男。
我が誇れる同期、紺谷友博です!!!
宴会部長のイメージしかありませんが、
実は紺谷くん、塩見くんとは異なり、本当に英語がペラペラ!
TOEICも満点というハイスペック男なんです!
お酒飲むだけじゃないんです!!!!(笑)
その後のメールは紺谷くんにチェックをしてもらいながら、着実にやりとりが進んでいきます。
そしてもうひとつ大きな問題が立ちはだかります。
え、太鼓ってどうやって海外に運ぶん??
飛行機に持ちこめるの?預け荷物でいいの?
それとも船??
クロネコさんにお願いしたら運んでくれる??笑
そう、今だからこそ、海外での楽器運搬方法などはノウハウが蓄積されていますが、同時は飛び出したばかりで、右も左も上も下も何もわかりません。
ひったすらに調べまくり、電話をかけまくります。
「マカオまで!和太鼓を!運びたいんです!!!」
運搬会社の方々もさぞ困ったことでしょう。笑
こんな若造のわけわからん電話にきちんと応対してくださった皆様には、感謝しかありません。
僕も後輩や次世代のみんなには、優しくしないとですね!
こうしてなんとか太鼓運搬の手段を得ます。
そこからは太鼓の梱包!
ハードケースなんてものはありませんから、どうやったら壊れずに低コストで梱包できるのか、試行錯誤が始まります。
ええ、当時は楽器の余裕もありません。
もし壊れたら、死に直結する一大事です。笑
夜な夜なリビングという名の塩見の部屋でトライします。
この時の梱包試行錯誤が、後の海外公演に生きてくるんですね~
“現場に楽器がない”なんて事故があってはならないので、先に「叶」に必要な太鼓だけを送ることにしました。
(実は紺谷くんが海外留学中に太鼓を持っていったとき、ロストして楽器が迷子になってしまったという事件があり・・・
それを聞いて、早めに送ることにしたんですね!)
マカオより、無事楽器が届きました!
と連絡が来たときは、安心してとても嬉しかったことを覚えています。
さて、準備は整い、いよいよマカオへー!!!!!
といきたいところですが、長くなってしまったので、続きは次回にしましょう♪
次はいよいよ!
記念すべき和太鼓彩初の海外公演本編です!!!
お楽しみに☆
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