人生初の海外ツアー! by齋英俊
日時:令和2年11月11日
執筆者:齋英俊
タイトル:人生初の海外ツアー!
前回まで、念願の和太鼓彩初の海外公演@マカオを振り返りました!
(リンク:https://wadaiko-sai.com/archives/history/200716)
今日は、僕が初めて参加した海外ツアーを振り返りたいと思います。
時は2016年。
琉球伝統歌舞集団 琉神さんと一緒に行った、エクアドル・パナマツアーです♪
琉神さんは静岡県を拠点に活動している、琉球芸能のプロ集団です。
その琉神さんに1人交じって、エクアドル・パナマとまわったのが、人生初の海外ツアーでした。
いったいなぜ・・・、
琉神さん+僕1人で行くことになったのでしょう??
地球の反対側で他のチームと2週間!?
そんなわたくしの人生初海外ツアーの冒険を、振り返りたいと思います☆
琉神さんには、和太鼓奏者の方が1名在籍されています!
国内イベントでもご一緒することも多い、岡田寛行さんです。
なんと、2016年の中南米ツアー直前・・・・
岡田さんが車の交通事故に遭ってしまったのです・・・。
そしてツアーに和太鼓奏者が必要となり、代わりにとお声がかかったのでありました。
この時の和太鼓彩はまだコラボの経験もほとんどなく、和太鼓彩だけで演奏をしていました。
正直に、他の団体に交じってツアーを完遂させるほどの実力は無かったかと思います。
しかしながら、この中南米ツアーのプロデューサーの方から、
「これからの和太鼓彩の成長のためには、団体の外での経験が絶対に必要!」
ということで、今後への期待や応援を込めて、まだまだ未熟者であった僕にお声がけいただいたのです。
本当にありがたい限りです。
“世界中を駆け巡って演奏したい!”
そんな夢を描いていた僕にとって、願ってもないチャンスでした。
そして、僕はソロの和太鼓奏者ではありません。
和太鼓グループ彩の、齋英俊です。
ツアーに参加するのは僕一人ですが、あくまでも、和太鼓グループ彩の齋英俊として参加することにしました。
和太鼓グループ彩の名を背負って海外に、そして外の世界に行くわけです。
「必ずこのツアーを成功させる!そして、世界への道を切り開くんだ!」
齋青年。気合十二分です!
直前に参加が決まったことなどもあり、琉神さんとご一緒できた国内のリハーサルは半日のみ・・・。あとは現地で合わせるという、超強行スケジュール。
先に外の世界に飛び出していた葛西代表の話を聞きながら、自分自身で出来る限りの準備をして出発を待ちます。
期待と不安、さまざまな思いとともに・・・
いざ、人生初の南米へ!!!
こちらは空港での出発前の写真です!
空港ではまだ顔に緊張感がにじみ出ていますね。
ほぼほぼ初めましてですからね。写真に心の距離が出ていますね。笑
長距離の移動もこのとき人生初。
楽器の預け方や梱包のテクニック、保険や助成金の書類など、はじめてのこと、わからないことだらけ。
プロデューサーの方を質問攻めにしていました。笑
2週間におよぶツアー、そして演奏!
まずは仲良くならないと始まりませんからね。
行きの飛行機は、琉神代表の鈴木さんとプロデューサーの方に挟まれ、ひたすらお酒を一緒に飲んでいたような気がします。
移動中も、お互いの団体のことなどいろんなお話をしながら、琉神さんのメンバーとも徐々に打ち解けていきました♪
トランジット地アメリカはヒューストンにて。
後ろ向きに謎のポーズを取れるくらいには、リラックスしてきました。笑
そうして日本出発からまる1日をかけて、、、
目的地エクアドルにとうちゃーーく!!!
祝!南米、初上陸!!!!
エクアドルは南アメリカに位置し、国名のエクアドルはスペイン語で「赤道」を意味しています。
なんと空港には、僕らの演奏予定地、“Teatro Nacional Sucre”の大きな看板が・・・!
「こ、ここで演奏するのか・・・!」
興奮とともに、身が引き締まります。
現地に着いたら・・・、まず観光☆笑
良い演奏をするには、現地のことも知らなきゃね(#^^#)
エクアドルは、まさに赤道直下。
最初に赤道記念碑を訪れました。
実は、赤道記念碑は本当の赤道からは少しずれているんです。笑
GPSが開発され、少しずれていたことが判明したんだってさ!
赤道記念碑の近くにある、本当の赤道!?(写真3枚目、赤い線の方)では、力が入りずらかったりと、不思議な体験の連続でした!
そして、現地の貴重なたんぱく源、クイもいただきました♪
食用のモルモットですね!
焼きすぎた鶏肉のような味ですかね。
(だいたいこういうよくわからない動物のお肉を食べたときは鶏肉っぽいっていってしまう問題。笑)
多少、クイの毛が歯に挟まる以外は、問題なく食せます!
こんな感じで初日はエクアドル観光を満喫!長旅の疲れを癒します☆
これじゃ・・・遊んでただけみたいですね!
観光で琉神さんのメンバーともしっかり打ち解け、いざ!初演奏です♪
最初の公演は、エクアドルの首都キトで開催された日本祭でした!
日本の反対側で、こんなにも大きな日本のお祭りが開催されている・・・!!!
とても驚いたことを覚えています。
ここにいる皆様を!!!
琉神さんとのパフォーマンスで沸かせるんだ!!
演奏は、和太鼓彩の楽曲「大雷山」や、琉神さんの楽曲を、特別コラボver.でお送りしました♪
そして、公演には、僕のソロ演奏の時間もありました。
当時の和太鼓グループ彩では、完全に1人で演奏することはありませんでした。
日本にいる和太鼓彩の名前を背負っているんだ!このツアーで海外への道を切り開くんだ!
力が入りまくっている齋青年。
このソロの時間を、日本で入念に、入念に、準備をしていきました。
琉神さんとのコラボ、ソロ演奏、準備してきたすべてを出しきり、お客様から沢山の拍手をいただき、満足して楽屋に戻ります。
そこで、プロデューサーの方より、
「なぜソロをそこでやめた?」
問いかけられます。
「なぜって・・・、そういう曲だから・・・。」
僕は、すべての曲を準備して臨みました。
「もし、見せ場のところをもう少し長く演奏すれば、もっともっと盛り上がったはずだ!」
和太鼓グループ彩では、それまで、ソロの場合も、演奏する尺を完全に決めていました。
“お客様の状況を見て曲を変えることもある。”
今までの齋の辞書にはないことで、大きな驚きがあったことを覚えています。
翌日には、キトにある、エクアドルの最も格式の高いホールのひとつ、“Teatro Nacional Sucre”でも公演させていただきました。
前日のリベンジをしてやる!!!
お客様の反応を見ながら演奏を変え・・・、拍手喝采の大好評!!!
プロデューサーの方やメンバーからもお褒めの言葉をもらい、とても嬉しかったことを覚えています。
その他エクアドルでは、最大の都市であり最大の港町であるグアヤキルにて野外LIVEも開催しました!
詳しい演奏の様子は、2016年に始まったばかりの彩チャンネルで振り返ってます!とっても初々しいね^^
ぜひこちらをご覧ください。
そして、このエクアドル公演の中では、ひとつの大きなプロジェクトがありました。
それは、「エクアドル現地のこどもたちと演奏する」ということ。
実は、2016年。
熊本地震と同時期に、エクアドルでも大きな地震の被害がありました。
この中南米ツアーの開催自体の延期も検討されましたが、現地の方のご要望と力添えもあり、開催されることとなりました。
そういった中での開催で、はたして自分たちが一方的に演奏をするだけでいいのか。
そんな疑問にぶつかる中、エクアドルのキトにございます日本語補習校のこどもたちが、和太鼓演奏で協力してくれるという運びになりました!
事前に動画を通じて練習してもらい、キトで行われた2回のコンサートでともに舞台に立ち、演奏してくれました。
演奏したのは、和太鼓彩の応援曲「いくぜ!青春応援歌」!
復興への願い、みなさまへの応援、そしてエクアドルと日本の文化交流として、元気いっぱいに演奏してくれました!
会場は、お客様からのとてもあたたかい拍手に包まれました。
こちらもぜひご覧ください!
地球の反対側で、日本の楽器を使い、現地の子たちと演奏する。
遠くに感じていたエクアドルという国が、人々が、とても近くに感じた。そんな時間でした。
この体験から、彩の海外公演でも、積極的に現地の方とコラボレーションをし、交流をしていくこととなります。
演奏はもちろん、演奏以外もエクアドルでの日々はとっても刺激的でした。
在エクアドル日本国大使館に招いていただき、大使と会食をさせていただきました。緊張した~(;’∀’)
音楽大学を訪問し、日本と南米の音楽に関して、意見交換会もさせていただきました。
ちゃっかりと一番高いところにサインを書いてますね。笑
またエクアドルに来て演奏したい!そんな願いを込めて書きました。
(大変嬉しいことに、2018年日・エクアドル国交関係樹立100周年記念ツアーでこの地に戻ってくることになります。)
人生で初めて訪れた南米、エクアドル。
今でも深く想い出に残る、大好きな国のひとつになりました。
そして、ツアーは2カ国目パナマに!
お互いの団体の話やメンバーの話などなど、いろんなお話をし、この頃には琉神さんのメンバーともすっかり打ち解けています♪
ええ、寝ている間に顔に落書きされるくらいに。笑
さすがにここまで書かれたら起きろよ、俺(笑)
パナマでは現地の学校を訪問したり、
劇場での公演。
中南米最大のショッピングモールAlbrook MallでもLIVEをさせていただきました☆
気が付きましたか??
とても良い長胴太鼓が仲間に加わっていますね!!
なんと・・・・。
パナマの日本人学校にある和太鼓を、、、お借りすることができたのです!!!
この中南米ツアーでは、荷物の制限もあり、大きな和太鼓を持っていくことができませんでした。地球の反対側ですからね、和太鼓ひとつの輸送費もとてつもない金額になってしまうのです。ある楽器で出来る限り最高のパフォーマンスをする。演者としては、それだけです。
しかし、パナマに移動し、最初のお食事会にて・・・
良い和太鼓がどうやらパナマシティの日本人学校にあるぞとのうわさが・・・!
そこからご紹介いただき、ご縁が繋がり、なんと公演で使用することができたのです!!
ご関係者の皆様、本当にありがとうございました(涙)
しっかりと重低音が鳴り、余韻も長い、長胴太鼓。
皆様の力添えで、公演の幅も大きく拡がります♪
1公演1公演、場所を見ながら演目を相談し、演奏。
バックグラウンドの違う皆の意見を出し合い、公演を作り上げていきます。
当然のことながら、和太鼓彩での公演の進め方とは、異なります。
ひとつひとつ勉強していきながら、楽しみながら、そして、ツアーの終わりが近付く寂しさも感じながら、公演を重ねていきました♪
ええ、もちろん、観光も忘れずに!
男のロマン、パナマ運河です!
その昔授業で習ったものを実際に目にできる。とても幸せです。
いやぁ、興奮したな~、ずっと見ていられます。笑
こうして盛りだくさんの、エクアドル・パナマツアーを終えました。
初の海外ツアー、初のソロ、最初はどうなるか不安でしたが・・・
とてもとても楽しい素敵な時間でした!
改めまして、琉神さん、エクアドル、パナマの皆様、ご関係者の方々、ありがとうございました!
琉神さんとは日本でも一緒に演奏するなど、エクアドル・パナマでご一緒した方々とのご縁が続いていきます。
琉神さんとご一緒させていただいた本ツアー。
あたたかく迎えていただき、本当に楽しく貴重な経験でした。
そしていつかの日か、やっぱり和太鼓彩でも海外ツアーに行きたい!!!
そんな夢が大きくなったことも確かでした。
新しい夢、そしてこのツアーでの大きな経験とともに、また和太鼓彩は歩み続けることになります。
ということで・・・!
今回は、僕が初めて参加した海外ツアーを振り返りました!
次回もお楽しみに☆
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