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(前篇)企画する準備はできていた〜U22和太鼓彩代表の主張、製作秘話〜 by渡辺隆寛

日時:令和3年1月25日
執筆者:渡辺隆寛
タイトル:(前篇)企画する準備はできていた〜U22和太鼓彩代表の主張、製作秘話〜

今回のヒストリーは、僕にとって、
和太鼓彩人生で一番かけがえのない作品」についてお話しようと思います。

これは、和太鼓奏者として、エンタメ人として大事な、
渡辺 隆寛」と「企画」のお話。


さて、全国ツアー「衝動Ⅱ」が終わり、団体としてもひと段落。
ふう、ちょっと一息つこうかーー・・・・

・・・なんてことになるはずもなく!!笑

「この勢いを殺さずに行こう!」
そう意気込み、休むことなく走り続けるのでした…!

いやはや、和太鼓彩、不眠不休とはこれまさに。(笑)

そんなこんなで和太鼓彩は、2016年から、
大・拡大戦略に移ります!

まずはそのお話から。


和太鼓彩の魅力を語る上で、欠かせない大事なキーワード、
それは、「企画力」。

「BOSS RUSH LIVE」を始めとする大型企画から、
「解体新書」「解散ライブ1・2」「特別企画三連発(クリスマス・あけおめ・ホワイトデー)」などの楽しい企画(茶番)まで(笑)
今まで、数多くのライブを行なってきた。

そして、今回の拡大戦略の中にも、その「企画力」をフルに使う戦略を打ち立てることに。
その一つが・・・

「毎月ライブ!!」

その名の通り、毎月ライブを行なっちゃおうと言う、天才的におバカな発想の戦略。笑

葛飾区は小岩にあるライブシアター「オルフェウス」を中心にほぼ毎月ライブを開催。
毎回変わった個性を発揮しながら、開催してきたのだが、
そんな企画の中に、「和太鼓彩の幅の広さ」「和楽器の幅の広さ」を知っていただくことに成功した。

以下、2016年に行なったライブがこちら。

1月「ネクスト→」
3月「担ぎ男子Party Night!」
4月「否太鼓れぼりゅーしょん」、「篠笛の宴」
5月「大太鼓漢祭り」
6月「ゼンダイミドン」
7月「山田啓吾の流儀」
8月「葛西啓之の論理」
10月「彩Collection2016」
11月「しおさいの逆襲」、「U22和太鼓彩代表の主張」
12月「AFTER THE NEXT→」

実に7曲もの新曲をひっさげ、和太鼓彩に新たな風を吹かせることになった、
中型ツアー、「ゼンダイミドン」。

そして、和太鼓彩のメンバーが舞台上に一挙に集まる、1年に一度のお祭り、
大型ライブ、「彩Collection2016」。

これらを軸に、実に、1年で10回もの公演を行った「オルフェウス特別企画」。
晴れて、たった一年で和太鼓彩の聖地と化したライブシアター「オルフェウス」は、僕らの歴史を語るのに欠かせない存在となったのであった。

Viva オルフェウス
ありがとう、オルフェウス。笑

さて、数多くのオルフェウス特別企画を一つずつ語っていきたいのは山々なのですが、
渡辺 隆寛を語る上で、忘れてはならない、大事なライブがある。

そう、それが

「U22和太鼓彩代表の主張」

この企画は、若手最年長の私、なべっちを中心に、若手のみでライブを行うと言うものだ。
そしてこのライブ、なぜここまで思い入れがあるのかと言うと、

企画・構成を、僕が担当したから。

もちろん、全て僕一人の力と言うわけではありません。
年長者メンバーの力添えも受けながら、U22みんなで、いいものを作り上げようとやってきた。
ではなぜ、こんな経緯になったのか。

まずは僕と、「企画」との出会いから、お聞きいただきたい。


遡ること2013年。
僕が大学に入学し、そして、同じ年に文化祭の実行委員会に参加することになった。

そもそも、文化祭実行委員会なんて言うと、
「大した仕事してないんでしょ?」とか
「どうせ仕事半分でチャラチャラ遊んでるんでしょ?」
なんて、言われることも多いが、侮ることなかれ。

僕らはまさに、
“学校から多大なお金を頂戴し、大学一のイベントを成功させる責務を負った”、
いわば「イベント会社」そのものなのだ。

予算会議、から決算、イベントの説明会、出演者のブッキング、
広告・宣伝、在庫管理、制作などなど、あらゆる仕事を一丸となって遂行していた。

その中で僕が所属していたのが、「企画局」。
いわゆる、文化祭の花形である。

有名お笑い芸人を呼んだお笑いイベント、バンドや歌手などを呼んだライブ、モデルを呼んだトークショー、その他受験生向けのイベントや、ミスターコンテストなど様々なイベントを担当していた。

そして僕が担当していたのは、「アーティスト班」と呼ばれる、有名バンドを呼ぶライブイベント。
過去には、4人組ロックバンドの「K」や、3人組ガールズバンドの「S」など、数多くの有名ロックバンドをお呼びし、毎年会場を沸かせた。

アーティスト班における仕事は主に以下の4つ。
・アーティストのブッキング
・チケット販売・管理
・SNSなどでの広告・宣伝
・当時の警備・誘導

和太鼓彩のお客様の中には、
「どうして、なべっちはそんなにSNSに詳しいの?」
なんて思ってらっしゃる方も多いと思うが、全てはここで培った叡智の賜物。

Twitter、Instagram、Facebook、その他まとめサイトやホームページなどの運営管理を担っていた。

だがしかし、このイベント、扱っている金額の大きさゆえに、
「アーティストを呼んでライブを行う」という大きな枠組み自体は、とてもシンプル。
言ってしまえば、それ以上の刺激はなかった。

折角、舞台演者として務めている僕が、このチームに入ったからには何か新しい一歩を踏み出したい。
そんなモヤモヤを抱えたまま一年生は無事終了。

進級するまでに、一つ、確かな答えを見出して次の学年を迎えた。


2014年。

晴れて僕はアーティスト班のリーダーに就任。
迎えた第一声が、
「今年は、歴代初の“フェス”を組みたい。」

「「「「「「「えっ?????」」」」」」」

きっと多くの班員たちを困らせたであろうが、そこには確かな自信と決意があった。

「アーティストを呼んでライブをする」その基本構造は変えずに、新たなことをするのに、
「フェスを組む」ことは、非常にわかりやすいチャレンジであり、ワクワクするものであった。
そして同時に、『この制約の中でこそ「新たな何か」を生み出す』、
その模索自体が、僕にとってはとても楽しい出来事だと気づいた。

もちろん、各所からの風当たりは強かった。
「予算は?」
「集客は?」
「警備は?」
「タイムスケジュールは?」
確かに、普通の仕事に例えたらこいつは何を言ってるんだと言われかねない内容だが、
そこを意地でも貫きたい、若さゆえの尖りとプライドを持ち合わせていた。

「絶対になんとかします。」

言ってしまったーーーーー笑

「後悔先に立たず、素直に楽しんだものが勝つ」そんなとある歌詞を思い出しながら、
班員に頭を下げ(笑)、一丸となって成功に向けて邁進した。

何を持ってイベントの成功とするかは、一概には言えない。
それは、今この仕事をしていてもそうだ。
売り上げか、集客か、満足度か。

少なくとも、5組25名以上ものアーティストを呼んで開催された文化祭初のフェスは、
黒字、90%の集客で終え、終了後のアンケートには、
文化祭初出演を果たしたアーティストのファンから喜びのコメントをいただいたり、
普段、弊校が呼ぶアーティストとは違うジャンルのアーティストを呼んだことで、新たな客層の獲得もできた。

これは後日談なのだが、フェス運営には多大な時間と人員労力を要するため、どうやら次年度以降はやっていないらしい。
たとえ、表向きは成功といえども、踏み出せない一歩もあるようだ。残念。

僕は、
和太鼓彩では、舞台上に立つ側の人間だが、
大学では、裏方の人間として、「楽しいを響きわたらせた」。

一見、違った心持ちに見えるが、見ている景色は一緒。
“大勢のお客様が喜ぶ姿”である。

僕が出会った、「企画」を武器に、お客様を笑顔にさせたいと思うようになった。

「なんとかして、就職するまでに、和太鼓彩で僕のこの力を還元したい。」


(最後にアーティストさんが楽屋に残した、直筆のお手紙を手に大号泣している写真。笑)


そして、2016年。

毎月ライブ開催の話を聞いて、僕はすぐさま葛西さんにこう申し出た。

「葛西さん、
僕に和太鼓彩のライブの企画をやらせてください。」

こうして、僕は団体で作曲をするよりも先に、ライブを制作することとなったのだ。

さて、今回はこの辺で。
次回をどうぞお楽しみに^^

p.s.
いや、青メッシュ!!!笑

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