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世界を変える!コンプレックスと強みの和太鼓学 by渡辺隆寛

日時:令和3年4月2日
執筆者:渡辺隆寛
タイトル:世界を変える!コンプレックスと強みの和太鼓学

みなさん、こんにちは!なべっちです!

まず皆さん、
「これだけは負けない!」っていう「強み」や「長所」などはありますか?

『いやちょっと私、特にこれといった「長所」は無くて…』
『確かにこれは得意だけど、「強み」と言われると…』
という方もいらっしゃるでしょう。

では質問を変えます。

あなたが、日頃気にしている「コンプレックス(弱み)」は何ですか?
協調性のなさ、恥ずかしがり屋、不安傾向、鬱っぽい…

などなど、様々なコンプレックスが思い浮かぶ事でしょう。

もしそんな「コンプレックス」が、
「あなたを味方してくれるもの」だとしたら、どう思いますか?

実は、世界の見方を変えるだけで、「コンプレックス」は「強み」にも「弱み」にも転じるのです。

今日は「世界を変える!コンプレックスと強みの和太鼓学」と題しまして、
僕がアーティストの道を歩んでいく中で学び得た、
「強み」の身につけ方、「コンプレックス」の活かし方をご紹介します。

これ、実生活でも活かすことができるので、是非ご一読ください☺️


【1】 「強み」の正体

◆「強み」は誰しも必ず持っている

一般社会において「和太鼓(楽器)の演奏ができる」、というのは非常に重宝されます。
きっと、勤め先の余興に引っ張りだこで、ピアノが弾ける人は、合唱コンクールでもれなく伴奏をさせられます。

しかし、プロの世界ではそうはいきません。
こと「和太鼓」においては「太鼓が叩ける」ことはスタートラインに過ぎません。
(当たり前っちゃ、当たり前ですが。笑)

「何かができる」だけでは頭ひとつ抜けることはできず、
その先に、その人だけの世界観や、圧倒的技術、表現の幅などさまざまな能力があることで、
“初めて”その人独自の価値が生まれるのです。

いわゆるこれが、アーティストにおける「強み」にあたります。

プロの世界においては、
太鼓が叩けるという「能力」に加え、この「強み」が必要になるのですが、
この「強み」、残念ながら自分で会得し、磨いていくほか、身につける方法はないのです。

しかし実は、自分が気づいていないだけで、意外なものが「強み」になり得たりします。

◆「個性」は磨け!

和太鼓彩の「強み」は「楽しいが響きわたる」舞台です。
サークルから始まった僕らの仲の良さ、お客様との距離の近さ、フレンドリーさ、
男子校らしい底抜けの明るさは、まさにデューク東郷も笑う「楽しい」舞台。

これに関しては、どこのどんなアーティストとも引けを取らないと思っています。

しかし大事なのは、演者個人。
一体、僕の「強み」とは何なのだろう?

「強み」とは、自分を構成する「個性」の一つ。
数多ある個性の中から「ある個性」を磨くことで、それが「強み」転じる。

察しがいい方は、何となくお気づきでしょう。
そう、こちら!どん。

そうです!
前回お話にあげた、「個性」のお話に繋がります〜〜👏
(「和太鼓で考える、アイデンティティの見つけ方」U R L:https://wadaiko-sai.com/archives/history/210226

今回お話ししている「強み」が、そもそも「プラスの数値」を指し示すなら、
前回お話しした「個性」は「数値そのもの(絶対値)」のことを指し示します。

そして、僕は自分の中から、「渡辺隆寛ならではの強み」となる「個性」を探しました。
もちろん、前回記述した「スーパーアイドル」というアイデンティティも今や僕の「強み」の一つ。
しかし今回は、別の視点からお話ししたいと思います。


【2】 渡辺隆寛の「強み」と「コンプレックス」

◆「オタク」達よ立ち上がれ

アーティスト活動、ひいてはこの社会を生き、成功していくために僕が着目したポイントは
なんと「オタク」です。笑

言わずと知れた、ディズニーオタク、特撮オタク、アイドルオタクと多趣味な僕ですが、
この「オタク」と言う個性、実は非常にいい一面を持っていて、
「凝り性」「好奇心が強い」とも言えるのです。

この「好奇心」、一体どうやって和太鼓に活かすのか!?
できることを何でもやりたい、正に「好奇心旺盛」な僕は“ある形”に辿り着きました。
そうして去年、行き着いた形がこちら。

そう、多数の鳴り物楽器や、一つの太鼓からさまざまな音色を出すバチへのこだわりといった、
「和楽器パーカッショニスト」のような立ち位置を見出したのです。

ちなみにこれは「SAI WORLD」で披露した「Japanese season color 〜四季多彩〜」の使用バチセット。笑

実際にはこんなに使わなかったのですが、
春→ホオ
梅雨・夏→メープル、マレット
秋→箒、竹
冬→チャッパ
春→メープル
と、各季節に合わせて音色を使い分けてみました。

こちらは昨年行われた「万葉のゆめ」という万葉集と朗読のコラボの一コマ。
これなんてまさに「楽器オタク」感出てませんか?笑

情景を表すために、レインスティック、ウィンドチャイム、フィンガーシンバル、シンバルなどを多用しました。

一見、和太鼓の演奏には全く関係なさそうなこの「オタク」という個性から、
「凝り性」=「一つ事を深掘りする職人気質」や、
「好奇心が強い」=「手数の多さ」を習得。

もちろん本来的にいえば「好奇心が強いから→オタク気質」な訳ですが、
こんな風に趣味の一面から、意外と自分が気づけなかった個性に出会えることもあります。

「オタク」といえば、10年ほど前までは揶揄の対象ともなっていましたが、
意外な武器になり得るとは、電車男もびっくりです。

キタ━━━(゚∀゚)━━━!!

◆「飽き性」が唯一飽きないこと

「強み」とは、他人と比較した時に、抜きん出た能力のことを言いますが、
実はこれ、他より抜きん出ていれば、
「プラス」でも「マイナス」でもいいのです!!

そこで僕がもう一つ「強み」にした特徴、それは「飽き性」。笑

『いやいや、なべっち待ってくれよ。「飽き性」ってむしろ「弱み」じゃないの?』
とお思いの方もいらっしゃるでしょう。

その通り。

「飽き性」という能力はある種「弱み」でもあり、僕の「コンプレックス」の一つです。
「飽き性」が故に物事が続かなかったり、一つに絞れず「器用貧乏」なんて言われ続けてきました。

しかし、誰もが持つこのような「コンプレックス」、
実は使い方次第で、「強み」に一瞬で転じます。

「飽き性」が持つ意外なもう一つの性質。
それが、「創造性(クリエイティビティ)」です。

この「飽き性」という性格、今の状況に慣れるスピードが早い特徴がある一方で、
見方を変えると、常に新しい刺激を求める傾向があることから、
「探究心」「創造性(クリエイティビティ)」に長けていると言われているのです。

そしてこの無限の「好奇心」と、「飽き性」が故の飽く無き「創造性」により、
誰よりも広いアンテナを駆使した「クリエイティブの永久機関」が生まれたのです!笑

そして昨年は、和太鼓を用いたスカ、ハロウィン、ファンクなど、
今までの和楽器界にはない世界を生み出してきました。

つまり、「マイナスの数値」と評価されていた「コンプレックス」は「プラス」に転換することができるのです。


【3】 「強み」の見つけ方

◆「コンプレックス」と鋏は使いよう

実は、できる人は圧倒的に「何かが欠けている」と言います。

「協調性がない」と言われている人は、故に「独自性」を持っていたり、
「恥ずかしがり屋」な人は、裏を返せば「謙虚」であったり、
「鬱傾向」にある人は、「分析能力が高い」など、

自分の意外な一面に気づかないことがあったりします。
科学的にも、その性格が持つ別の一面を知っているのと、知らないので、実際に能力に差が出るとされています。
つまり、毒にも薬にもなるのです。

ほら、だんだん世界の見方が変わってきたでしょう?

例えば、この一般社会において目の上のたんこぶとされがちな「人と違っている」は、アーティストにとっては褒め言葉です。
欠点は補ってあげるよりも、うまく使ってあげて、自分の誇らしい武器にすべきなのです。

◆「和太鼓」はその人の「人生」を写し出す

兎にも角にも、まずは自分をよく観察するところから始まります。
人と接するのが好きな人もいれば、そうでない人もいます。

人には必ず、強みのタネとなる「個性」が存在し、それを活かすも殺すもあなた次第。

「和太鼓」は、自分と向き合った分だけ「音」に出ます。
逆にいえば、「音」を聞けばどことなくその人の個性が見えてくるのです。

自分を知ることで、太鼓を知る。
太鼓の前では、「音」に正直に、ありのままの自分をさらけ出して舞台をお届けする。

これ以上、真摯な楽器はありません。

先人の和太鼓奏者さん達を見ると、やはり僕はまだまだ未熟な存在ですが、
一歩ずつ成長していく過程で、僕の届ける「音」がより美しいものへと進化していけるようになりたいものです。

僕が太鼓を通して得たこの知識を、少しでも皆様に恩返しできるように、ぜひ明日から活用してみてください。
ご静聴ありがとうございました😊

p.s.
ちなみに、太鼓は僕が出会ってきたどんなものよりも多くの刺激を与えてくれます。
飽きる余地なんてないほど、太鼓の魅力は可能性でいっぱいです。
こんな楽器に出会えたの、ありがたみしか感じないな〜。嬉しき。

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