史上初!和太鼓×ハロウィン!?〜ハロウィン音楽徹底解剖〜 by渡辺隆寛
日時:令和3年9月19日
執筆者:渡辺隆寛
タイトル:史上初!和太鼓×ハロウィン!?〜ハロウィン音楽徹底解剖〜
ことの始まりは、一つのこんな疑問からだった。
「ディズニー音楽って、なんでディズニーぽいって思うんだろう?」
きっと初めて聞くその曲に、一瞬にして世界観に引き込まれるなんて経験をしたことがあるのではないか。
僕がこの先の音楽人生において成し遂げたいことの一つが、
「ビート(リズム)の側面から曲の世界観を創り出す」。
そしてこれを体現したのが「婲阿吽駆」。
一方で、今回お届けする、「いとを菓子!ハロウィンパーティ」は
「和太鼓を中心に音楽コードや音色、リズム全てを用いて世界観を創り出す」
いわば、和太鼓でできる最大限の世界観の演出。
そこで今回は、「和太鼓×ハロウィン」に挑戦。
さあ、今宵は、そんな和太鼓と、僕が愛してやまない「ハロウィン」の」奇跡のコラボ。
太鼓で奏でる、奇妙で、不思議なハロウィンの世界へお連れいたします。
草木も眠る丑三つ時に、ゴーストたちは踊り出す・・・
<目次>
- はじまり
- 現代版”物の怪”「不気味なマイナースケール」
- まさに百鬼夜行!?おばけも踊り出す「トンチキマーチ」
- 集まれ!楽器の音色でゴーストタウン🎃
- 手作り御免!自作MV
- まさにトリックオアトリート!自作チョコ配り🍫
- なんと今回は特別に…!
- はじまり
コロナ禍真っ只中の2020年9月。
演奏ができない状況の中、「自分の音楽とはなんぞや」をひたすら考えていた。
ドラム技術はもちろんのこと、
実はこの頃から音楽コードの勉強も独学で初めており、毎日勉強を欠かさずに行っていた。
勉強を通していろんな世界が鮮明に見え始めてきた中、
12月に控えた「大新曲まつり!!!!!!」に向けて、絶賛「婲阿吽駆」の練習中だった。
この頃から、「和太鼓で“現代の”四季を表現したい。」
なんとなくそんな展望を見据えていた。
そしてその一つが、僕の大好きな「ハロウィン」である。
なんとか、和太鼓でこのハロウィンの世界を創り出したい。
そこで楽曲制作に取り掛かった。
- 現代版”物の怪”「不気味なマイナースケール」
言わずと知れた、和太鼓彩のホラー?曲「物の怪」。
この曲は、「能管」という、あえて音痴に作られた笛を、
その音の”不安定さ”を巧みに使い、不気味さを表現した一曲。
和とは、夜とは、闇とは、その不気味さの中に美しさがある。
この不気味さや、不安定さを表すには、
西洋音楽では「マイナースケール」を用いることが多い。
そしてこの曲のサビを、
半音を駆使したものにすることによって不気味さや、ハロウィンらしさを演出した。
いわば、西洋版にして現代版の「物の怪」とも言うべきであろう。
- まさに百鬼夜行!?おばけも踊り出す「トンチキマーチ」
次に「リズム」に取り掛かった。
ハロウィンをモチーフにしたどの曲を聴いても、
「確かにハロウィンぽい」と印象付ける代表的なビートがある。
ジャックオランタンも思わず行進し…
おばけも踊り出すそのリズム…
そう、それは「マーチ」!!
元々ハロウィンは子供向けのイベント。
不気味さ、おどろおどろしさを緩和させるために、
あえてそのマーチが「トンチキ」に仕上げられていることが多いのだ。
俗に「トンチキ」とは、あえてちょいダサな雰囲気を出し、
かっこつけすぎず、ポップに仕上げた曲調のことをいう。
(あのつんく♂さんの曲も「トンチキ」調を用いることが多い。)
このトンチキさ加減が、ハロウィンぽさの醍醐味である。
「ズンチャンズンチャン」と、どこか懐かしく耳に残る楽しさ、
がまさに「パーティ」と言われる所以なのだ。
さながら、日本の百鬼夜行を彷彿とさせる。
- 集まれ!楽器の音色でゴーストタウン🎃
そして次に大切なのは、何の楽器を使うかだ。
今回の作曲はいわゆるDTM。
パソコン上で奏でることのできる音数は、今や無限大。
ハロウィンをよりハロウィンたらしめるために、
和楽器を中心としつつも、あらゆる楽器を用いてその世界観を強固なものとした。
和太鼓の枠を超え、それでいて“和”を感じさせる。
これこそ、僕なりの挑戦だった。
①アップライトベース不気味な足音、涼しげな木の音色、曲を支える重厚感。 これらの役割を果たすのがアップライトベースだ。 このベースも半音づかいを利用して、不気味さを演出。 そして、重厚感の下支えとなっているのが、「長胴太鼓」である。
②オルガンそもそもハロウィンとはケルトのサウィンいう祭りがキリスト教に取り入れられたことが始まりである。 そのため、教会音楽のオルガンとは相性がいい。
③トランペットそして何より、ハロウィンとは祭りなのである! 陽気な音色が、より楽しげな雰囲気を出す。 そこで使われるのが、この「トランペット」だ。 「いとを菓子!ハロウィンパーティ」では他にもトロンボーンなどの金管楽器を重ね合わせている。
④マリンバ宙に浮かぶコロコロとしたおばけのようなマリンバ。 個人的にはこの可愛らしさがたまらなく気に入っており、 今回は「締め太鼓」をユニゾンさせることで、雰囲気を掛け合わせている。
⑤ラテンパーカッション乾いた音で軽快に奏でるのは、さながらガイコツのホネホネロック。 メキシコにも死者の祭りがあるように、不気味さと陽気さが絶妙にマッチ。 太鼓の角打ちと合わせることで、どことなく和を感じる仕様にした。
⑤チューバ遠くからドスン、ドスンと聞こえる怪物の足音。 一見獰猛にも感じるが、大きな怪獣ほど優しいと相場は決まっている。笑 普段ならティンパニと掛け合わせるところ、今回は「大太鼓」と掛け合わせた。
⑥その他にも…先ほども述べたマーチの軽快さをスネアドラム、そして今回は担ぎ桶太鼓も併せて表現。
スネアドラムと相性を合わせるために、REMO社製の担ぎ桶で奏でた。
- 手作り御免!自作MV
ここまでで、音としてはだいぶハロウィンに近づいたと自負している。
しかし、人間の五感の大半を閉めているのは「視覚」である。
この「視覚」に訴えかける「表現力・演出」、これが欠かせない。
日本でハロウィンと言えば、、、そう、「コスプレ」。
そして何を隠そう、僕が学生時代を費やした趣味こそ「コスプレ」に他ならない!!!
今回は気合に気合を入れて、
一人ノリノリになりながらハロウィンメイクを施したのだ!!!!!
わははははは!!!!!!
WiNGSの松本くんに手伝ってもらいながら撮るあのMVはめちゃくちゃ楽しかったー!!
和太鼓彩非公式ながら、非常によくできたMVで、
一番最初の完成形は、Twitterサイズに収まるように2:10に。
いやはや、これにて名曲の完成である。
- まさにトリックオアトリート!可笑しな、をかしな、お菓子パーティ🍫🍭
そしてそんなわけで完成した「和太鼓×ハロウィン」楽曲。
初めは曲名すらなかった。
しかし、僕の頭の中ではあることが既に頭の中で固まっていたのだ。
そう、それこそ「お菓子を配ること」である。笑
ライブ中にお菓子を配るたあ、なかなかハッピーな頭をしているとは思うが、
これを実際に決行!
僕の写真がデコレーションされたチロルチョコを実際に配ることとなった!!
いやはや、いとをかし…否、いとを菓子。
- なんと今回は特別に…!
こうして「いとを菓子!ハロウィンパーティ」が完成。
曲名の「を菓子」はWiNGS尾関くんの発案からいただいた。
え、なになに?
ハロウィンに向けてあの時の興奮をもう一回聞きたいだって?
仕方ないなあ。
今回は特別に、ソロライブの映像を交えて、
「いとを菓子!ハロウィンパーティ」の特別映像を公開しよう!!
さあ、身も心も震えるゴーストたちの大行進を
とくと味わいたまえ!!!!
(おまけ💕笑)
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