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幻の和太鼓ソロライブ by塩見岳大

日時:令和3年11月28日
執筆者:塩見岳大
タイトル:幻の和太鼓ソロライブ

2020年4月、塩見岳大の第二回となるソロライブが行われる…予定でした!
しかし、新型コロナウイルスの影響で結局この公演は発表前から延期が決定。

2021年5月15日には「塩見岳大生誕祭」と題したソロライブが無事に終了しました。

結局1年間延期したこのソロライブでありましたが、
その内容は1年間で大きく変容しました。

今回は行われたかった幻のソロライブと、
その変化についてお話ししたいと思います。

2020年4月に話を戻しましょう。
この時期、公演の告知こそ行っていなかったものの、
公演の準備は着々と進めていました。

準備を進めていたと言っても塩見基準の進行具合なので…
まだ完成には程遠いものではあったのですが。

しかし、公演のテーマは概ね出来上がっていて、
それが「和太鼓の様々な可能性の提示」でした。

一人で自由に出来るソロライブだからこそ、
思うがままに新しい挑戦を盛りこんでみようと思い、
構成や作曲を行っていました。

その時に考えたアイデアの一つが「無声映画」です。
和太鼓の魅力は追求していくと様々なものが挙げられますと思います。

僕はその中でも、和太鼓は強い感情を伝える事ができる楽器という点が大きな魅力的だと思っています。

なので、チャップリンのような喜劇を撮影し、
そこに和太鼓で感情を付与する事ができれば、
それは新しいエンターテイメントになるのではないかと思いました。
僕の知る限りではそのような試みはまだ聞いた事がないので、
面白いかどうかは別として新しいという事は間違いありません。

そしてもう一つのアイデアが「歌」でした。
ギターを弾きながら歌う「弾き語り」を出来る人がいるのだから、
太鼓を叩きながら歌う「叩き語り」を出来ない訳がないだろう。

こちらは前例があるので、少なくとも無声映画よりはイメージはしやすいです。
それに歌と一口に言っても、木遣から演歌、バラード、ラップ、と幅はべらぼうに広い。
そのいずれかを突破口にして和太鼓の新しい可能性を展開することは、
不可能な話ではないように思えました。

更にはお笑いを交えた和太鼓を突き詰めていったり…
ありとあらゆる和太鼓の可能性を追求し、集結させたライブを作ってみよう!

…そう思ったのが2020年4月に予定していた幻のソロライブ前の事でした。

今も和太鼓の新しい可能性というものには強い興味があります。
既存の概念に囚われない、新しい面白さをお客様にお届けした。
この世界に存在しない極上のエンターテイメントをこの手で作り出したい。
そんな事を思いながら日々、生活しております。

ソロライブが延期してからの一年間で、
色々な事を経験し、
色々な事を学ばせていただきました。

そして、誰もがそうであったとは思いますが、
僕も今まで生きてきた人生からは一際異彩を放つ一年間を経て、
ソロライブのチャンスを得た頃には行いたい公演内容が大きく変わっていました。

この一年間で経験して、培った感情は絶対に大きな武器になると思い、
その感情を一番ストレートに表現出来る形を模索しました。

そして「鼓劇」という和太鼓と演劇が融合したもの、
僕はそれ一本でソロライブを構成していく事を決めたのです。

一年前に作曲したものは結局どれ一つ使うことがなかったのですが、
僕自身これはとても良い事だと感じました。

それは一年前の自分とは大きく変化していると実感する事が出来たからです。

僕としてはもちろん、その変化は大きな成長であって欲しいのですが、
エンターテイメントにおいて何が成長で、何が退化か。
何が成功で、何が失敗か。
そんな事は考えたところでわかりませんので、
ひとまず僕は、絶えず変化を続けていきたいと思います。

変化の過程でとんでもない失敗を生み出すかもしれませんが、
その時は皆様どうか心温かい目で、優しく笑っていただければと思います 笑

そして、時期がきたら、
幻となったソロライブで産まれた演目やアイデアが進化して、
日の目を浴びる日が来るかもしれません。

皆様、是非その時を心待ちにしていただければと思います!

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