1. HOME
  2. 「MEGA太鼓祭」〜決意の朝に〜 by渡辺隆寛

「MEGA太鼓祭」〜決意の朝に〜 by渡辺隆寛

日時:令和4年8月26日
執筆者:渡辺隆寛
タイトル:「MEGA太鼓祭」〜決意の朝に〜

どどん!こんにちは、なべっちです!

前回、無事全国ツアー「新世界」を終えた僕たち。
その成功から得られる自信とは裏腹に、少しずつまた違った感覚も芽生え始めたのでした。

そんな中、2018年2月にとある第イベントが開催された。

それが「MEGA太鼓祭」である。
太鼓界のパイオニア、ヒダノ修一さんの声がけのもと集まった、
無限さん、打音’s TOP、そして和太鼓彩。

和太鼓界で熱いフェスを繰り広げようと、男のみの和太鼓奏者がこぞって集まった。

実は僕ら、このような他の奏者さんとコラボするイベントへの出演にあまり経験がなく、
自信と不安が混在した不思議な気持ちでいた。

そしてこのライブ、なんといっても当時社会人だった僕、そして当時まだ学生の酒井が、
他のプロメンバーと肩を並べて出場していた。
どういう流れだったかは定かではないが、一彩に「なべっちは外の世界を見た方がいい」と諭された気がしなくもない。

全国ツアーを成功させた「自信」。
そして、それが外部へ通用するのかという「不安」。

そしてもとより、僕らの強みとは何かという問いだ。

そんなこと、当時プロメンバーではなかった僕からすれば知ったことない…
と思いたかった。

しかし、そんな気持ちとは裏腹に、僕の中にも
「お客さまからお金を頂戴している舞台に立っている」というプライドがあった。

「僕らは“楽しいが響きわたる”をモットーに、すごい世界観を作ってるじゃないか!」

そんな思いを胸に、いざ合同稽古に向かった。

その場には、あの大先輩のヒダノさんがいらっしゃった。
そして一度その演奏を目にした時、僕は壁の高さを思い知った。

真似できないどころか、何を打っているのか理解できないフレーズすらもあった。

「すごい、すごすぎる…」

無限さん、打音’s TOP、そして僕らを取ってみても、
三者三様にすごいところがあったと思う。
その点では僕らも決して負けず劣らずの舞台を作り上げていた。

しかし、僕の中で沸々と「技術」への執念が湧き上がっていた。

もっと「上手くなりたい」
そう思っていたのだ。

今考えればおかしな話である。
僕は社会人だ。
そして司法試験を受ける身だ。
1次試験も通過できるレベルになってまでも、なぜ太鼓に揺らぐ?

「もし、太鼓がなかったならば…」

そんな感情すら覚えた。
(この時の感情があったから、「たえて」を産むことができました。)

この頃から、自分の中で蠢くなんなのかわからない感情にかき乱されていた。

この頃から僕の「アイドル」としての個性に、
間違いなく「技術」というものがこびりついて離さなかった。

キャラ売りしたいんじゃない。
僕が目指す先は、「スーパーアイドル」だ。

普段おちょけてるけど、エースもはれる凄い人になりたいんだ。

当時、僕の憧れだった元副代表・山田がこの団体を離れ、
その後を僕がついで行きたいんだと、そう思うようになっていた。

その壁の高さと、僕の向かう先を教えてくれた「MEGA太鼓祭」は今でも忘れられない。

ある種、決意の公演になったのであった。

このライブは3回公演で、体力的にかなり大変だったことも覚えている。
だがそんな疲れなどつゆ知らず、僕の闘志はメラメラと燃えていたのだった。

この複雑な感情に蹴りをつける半年が、ここから始まるのだった…

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事