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和太鼓彩1年目の苦悩〜和太鼓彩の尾関龍河とは〜 by尾関龍河

日時:令和4年8月29日
執筆者:尾関龍河
タイトル:和太鼓彩1年目の苦悩〜和太鼓彩の尾関龍河とは〜

みなさまこんにちは!
尾関龍河です。

僕が入団当初に抱えていた苦悩や葛藤について振り返った前回のヒストリーに引き続き、今回はその苦悩をどう乗り越えていったのか、その様子を振り返っていきたいと思います!

是非、前回のヒストリーをご一読してから、今回のヒストリーを読んでいただければなと思います!

入団一年目、外演奏をはじめとする様々な演奏の場に出て、経験を重ねていく中で、「新人」から、“和太鼓彩の尾関龍河”としてのアイデンティティを確立させたい」という
悩みを抱くようになっていきました。

この「新人からの脱却」というのは、きっと誰しもが抱える悩みでしょう。
僕も例に漏れず、「新人」としてではなく、「尾関龍河」という一個人として見られたいという悩みに頭を抱えておりました。

当時の自分はまだ18歳。
周りが見えておらず、とにかく自分のことで手一杯で、「もっと俺のことを見ろ!」と言わんばかりに自己顕示欲全開の血気盛んな若者でした。

そして面白いことに同期入団した他のメンバーたちも、そんな自己顕示欲全開の決起左官奴らばかりでした。

「5年目」といわれる同期入団メンバー5人。
今でこそ、それぞれが個性的なメンバー達ですが、当然、当時は任されるパートやポジションも一緒で、求められているものも同じでまだそれぞれの個性が埋もれており、5人横並びで新人と一括りに扱われておりました。

そんな同期メンバー達がいたからこそ、より一層、自分の表現を見つけなくてはという焦りが生まれるのです。

そのために、一つ一つの演奏でお客さんの記憶に残ってもらおうと何度も様々なトライ&エラーを重ねていくのです。

そこで意識をしたのが、「長胴太鼓一個打ちの表現」です。

僕が和太鼓を初めた高校の和太鼓部時代、一番叩いた太鼓が「長胴太鼓」で、この長胴太鼓の一個打ちは高校時代に一番好きで、最も得意としていた太鼓でした。

得意な長胴太鼓の一個打ちでなら、今の自分でもお客様の目に止まるような演奏はできるのではないだろうか。

そう考え、長胴太鼓一個うちの表現を追求します。
全身のバネを使い、全力で太鼓を打ち込み、とにかく真剣な表情で思い切り太鼓に熱い思いをぶつけるように太鼓を叩く。

想いのままに全力太鼓を打つという表現を演奏の場で実践していきます。

とある真夏の外演奏では後先考えずに、持てる体力を全て太鼓にぶつけて演奏後に熱中症気味でフラフラになったり、手の皮がボロボロになったり、とにかく全力で太鼓を打ち、長胴太鼓の表現を研究しました。

そうして表現を模索していく中で、まさに「鬼気迫る」といったように鋭い眼光で睨み付けるような真剣な表情で太鼓を打ち込むという、自分ならではの表現を見つけていきました。

そんな長胴太鼓の打ち込みをお客様から評価していただいたり、とある学校公演で、三心不乱という長胴太鼓一個打ちの曲でセンターを任せていただいたりと、少しずつ、自分の表現というものを身につけ自信を身につけていきました。

そうして少しずつではありますが、“和太鼓彩の尾関龍河”としてのアイデンティティを見つけていくのです。

そうして自信をつけていき、抱いていた悩みも沢山の演奏を重ねていく中で自然と消えていきました。

今回はここまで。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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