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和太鼓彩新作公演「この世を謳歌する音。」に向けて by葛西啓之

日時:令和3年12月22日
執筆者:葛西啓之
タイトル:和太鼓彩新作公演「この世を謳歌する音。」に向けて

みなまさこんにちは。
葛西です。

2005年の結成から着々と綴っております私のヒストリー。
前回は2014年に行った「第1回解散!?ライブツアー」の振り返りを終え(https://wadaiko-sai.com/archives/history/211202)、本来であれば2015年のヒストリーに突入するところではありますが・・・

今回は閑話休題。
2022年1月16日に控える新作公演「この世を謳歌する音。」について綴っていきたいと思います!

・・・あれ、ヒストリーって、和太鼓彩の過去を振り返るんじゃないの?
とお思いのあなた。
その通りなのですが、今回はあえて未来のことを書いていきたいと思います。
その名も、未来ヒストリー!?


遡ること約8ヶ月前。
2021年4月。
コロナ禍の中私たちは、新作公演「この世を目覚めさせる音。」を発表しました。

本公演は言わずもがな、コロナで闇に閉ざされてしまった世界に光を!
コロナで停滞してしまった人々、経済、社会を太鼓で目覚めさせたい!
そんな思いで作った作品です。

第1部の最後にお送りした新曲「散ればこそ」では、「散ればこそ いとど桜はめでたけれ 憂き世になにか 久しかるべき」の和歌に思いを乗せ、人生の儚さとそこに潜む美しさ、人生の無常観を表現致しました。

「この世を目覚めさせる音。」は4月の亀有公演、6月の武蔵村山公演、そして10月の逗子公演と3回行ってまいりましたが、公演を重ねる中で私にも、そして和太鼓彩の演者にも、心境の変化がありました。

それの要因の一つは、だんだんと世の中が明るくなってきたこと。

まだまだコロナウイルスの影響がおさまらない世の中ではありますが、若干の収束が見え始め、新しい生活様式にも慣れ始め、私たち自身も、そして世の中全体も少しずつ明るくなってきたかな、と感じたのであります。

「散ればこそ」という楽曲は非常に精神的な負担を要する、と言いますか、コロナが流行り始めてこの先どうなるか分からない、明日の我が身すらも見えない、そんな精神状態の中で「いまこの一瞬を全力で生きる」ことに懸ける曲でありますから、なんとなく、世の中が明るくなってきたら最後の曲としてはふさわしくないかな〜、と、そんな風に感じ始めたのであります。

さて、ではコロナを乗り越えた今、我々は何をすべきか?
見てくださる方々にどんな楽曲を届け、社会にどんなメッセージを届けるべきか?

私なりの答えの一つが、「この世を謳歌する音。」です。

コロナを経て、生活は一変しました。
24時間マスクをつけ、食事をするのにも、人と会話するにも気を遣う毎日。
仕事はオンラインが中心となり、外に出る機会も激減。
我々のような舞台人は仕事がなくなり、演奏活動以外の新たな道を模索する毎日です。

私自身もそうでしたが、自分の中で一度出来上がってしまった生活スタイルを変えるのって、なかなかに大きなストレスですよね。
うまく変化対応できなかったり、これまでの自分のルーティーンに固執してしまったり。
そういうストレスを抱えた人って多いんじゃないかなと思います。

でも、ある日電車の中から外の景色を眺めていた時に、ふと思ったんです。

あれ、意外と世界は、何も変わっていないんじゃないか、と。

日々の自分の生活や行動は変化を強いられているけれど、ひとたび外に目を向けてみると、草木は変わらず生い茂っているし、空は青々と広がっているし、太陽は燦然と輝いている。
変わったのは我々人間の生活と心持ちだけで、世界は何も変わっていないんだー。

そんな風に思えたことがありました。

それから私自身、気持ちが楽になった部分があります。

コロナに入ってからしばらくは急激な変化に私自身も心がついていかず、
どうにかして仕事を取ってこなくては・・メンバーを食べさせなければ・・
そんなプレッシャーと戦う毎日でした。
苦手なオンラインへの対応や人と会話する機会の減少に、気持ちが滅入りそうな時もありました。

しかし、焦っているのは私たち人間だけで、我々が住むこの世界は、地球は、いまも変わらずに美しく在り続ける。
そんな美しい世界に住んでいることを、この人生を、もっと気楽に楽しめばいいんじゃないの・・・?

そんな思いに駆られ、新作公演「この世を謳歌する音。」の構想が始まった次第です。

本公演では「みんなでこの美しき世界を謳歌しよう!」、そんなメッセージを皆様に贈り、この世に生きる喜びをたくさんの方々と共有したい!そんな風に思っております。


ある日に見た逗子の海。
コロナ禍でも変わらず、海も空も夕焼けも輝き続けているのです。


ある日に伺った福島県浪江町の町並み。
2011年の大災害を乗り越え、そして今回のコロナ禍でも大きな影響を受けながら、町は力強く在り続けていました。


さて、本公演に向けて、一曲新曲を書きました。
その名も、公演タイトルと同じ「この世を謳歌する音。」という曲です。

上述の通り、「みんなでこの美しき世界を謳歌しよう!」というコンセプトの公演となりますが、我々和太鼓彩メンバー自身もこの素晴らしき日々を、皆様の前で演奏させていただける喜びを、心から謳歌したいな、と。

私たちもこの2年、本当にいろいろなことがありました。
仕事がなくなって、これからどうすべきか何度も口論しましたし、
正直、解散話が出たこともありました。

しかし何があっても私たちの太鼓に対する思いは、和太鼓彩に対する愛情は変わりません。

これまでも、そしてこれからも色々なことが起こると思いますが、それは微細な変化。
我々の太鼓に対する愛は、彩(いろどり)は、いつまでも変わらず美しく在り続けるのです。
今回はそんな思いを込めて、新曲「この世を謳歌する音。」を打たせていただきます。

曲の見所は、“メンバー同士の称え合い”(笑)
男だけのチームですので、お互いをいじったり、喧嘩したり・・といったことは日常茶飯事ですが、意外とお互いを「称え合う」ことってないよね、と思いまして。

こんな時だからこそ、太鼓に命をかけて生きる同志を認め合い、お互いを称えあい、それぞれの個性を認め合い・・・そして、共に人生を謳歌しよう。
そんな意図を込めて、楽曲の中に互いを称え合うシーンを入れております。
滅多に見れない男同士の「称え合い」を、ぜひお楽しみいただければと思います。
(若干気持ち悪いかも・・!?笑)

さらに本公演では、私たちの母校である桐蔭学園高校和太鼓部の皆様をゲストにお迎えいたします。

我々和太鼓彩とWiNGSの演奏に加え、高校生のフレッシュで情熱的な演奏もどうぞお楽しみください!

ではでは、本日はここまで。
皆様と1月16日にお会いできますことを、心より楽しみにしております!
〜この美しき人生をともに謳歌しましょう!〜


和太鼓グループ彩 -sai- 新作公演「この世を謳歌する音。」
日時:2022年1月16日(日) 14:00開場/15:00開演
場所:ひの煉瓦ホール(日野市民会館) 大ホール
   JR 中央線 日野駅下車 徒歩15分またはバス・タクシーにて約4分
   アクセス:https://www.hino-kaikan.jp/access/
チケット料金:前売り5,000円(税込)
*全席指定
*当⽇券 500 円アップ
*3 歳以下は膝上可。4 歳以上はチケットが必要となります。
*車椅子席をご希望の方は日野市民会館までお問い合わせください。

チケットのお申込みは下記からどうぞ!
https://webshop.wadaiko-sai.com/

皆様のご来場、心よりお待ちしております!

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