2023年7月サウジアラビア2ヶ月和太鼓公演 -前半- 塩見 岳大
今回は2023年7月から9月にかけて遠征に行ったサウジアラビア、
GAMERS8、JAPAMURAでのお話をさせていただければと思います。
7月4日にサウジアラビアへ向かったスターティングメンバーはこの8人!
塩見、尾関、ゴリ、佐々木、川内は恒例のサウジメンバー!
そこにサウジ初上陸となる宇田と、
スペシャルゲストの一彩、コバケン、と共にサウジアラビアへ飛び立ちました!
サウジアラビアに伺うのは昨年の夏、年越し、と今回で早くも3回目となります。
地理、文化、食事、気候、宗教、日本とは異なる点の多い国ですが、
特に着目するべきは気候と宗教。
僕達が行ったサウジアラビアの首都、リアドは砂漠の中に建てられた街でございます。
昼間の外気温は50度を超え、空気はとても乾いています。
とても暑いのにとても乾燥しているため、
外を歩いていてもほとんど汗をかきません。
汗をかいた側から蒸発しているのかな?
暑いのに汗が出ないというのは少し新鮮な体験です。
ちなみに昼間に外を歩く人はほとんどいません。
僕達日本人がゾロゾロと昼間に散歩していると、
めちゃくちゃ視線が集まります。
車道を走る車からよく話しかけられました。
ほとんど言葉がわからなかったのですが、
「Welcome to SAUDI!!」だけわかりました。
とりあえず「Yeeeaaaahhh!!」と返しておきました。
リアドでは昼間の外出は車移動がほぼ必須で、
日が沈んでから外を歩く人が増えてきます。
僕達が演奏したJAPAMURAも夕方にオープンして、深夜にクローズします。
リアドの人は生活習慣として夏の昼間の外出を極力控えるようです。
暑さのレベル、想像できましたでしょうか?
サウジアラビアの特徴もう一つ、宗教。
サウジアラビアは国教としてイスラム教が定められておりまして、
イスラム教が信仰されている国々の中でも特に厳格です。
まず、お酒は禁じられています。
お酒を持ち込むと懲役3年だとか…
外国人はOKとかもないです。
完全に禁酒でございます。
豚肉も禁じられています。
僕が好きな豚骨らーめんももちろん食べれません。
しかし、牛、鳥、羊、ヤギ、とサウジアラビアの肉料理は豊富で美味しいので、
この点に関しては全く不自由しませんでした。
むしろ今現在、日本でサウジアラビアの肉料理を食べれない事が辛いです…
あとは肌の露出。
日本と比べて、肌の露出はかなり制限されていて、
街中の女性は髪と肌を黒い布、アバヤという衣装で覆っています。
この衣装はどうやら法律で規制されているというわけではないようで、
JAPAMURAでは顔や髪を出している女性をたくさん見かけましたが、
肩や太腿が見える服を着ている人はいませんでした。
このように日本とは異なる文化が形成されているサウジアラビア。
でもみんな、日本の事をとても好いてくれているのです!
僕達が和太鼓を演奏したJAPAMURAは、
様々な日本の文化、芸能、娯楽を楽しむことが出来るエリアです。
書道、盆栽、独楽、囲碁、茶道、らーめん、その他にもたくさん日本の文化が勢揃い。
そのエリアにあるステージで僕達は和太鼓の演奏をさせていただきました。
僕達演者が日本の演奏と比べて強く意識したのは「展開の速さ」でした。
これまでの海外公演と三度のサウジアラビア遠征を経て、
ゆっくり、じっくりと一曲一曲を披露していくより、
ドンドンドン、と勢いを殺さずに演奏を展開していく方がステージが盛り上がることを学び、
セットリストを最適化していきました。
サウジアラビアのお客様はとてもノリが良くて、
僕個人としては「まつりだ、まつりだ、おまつりだ〜!!」の演奏中、
「わっしょい」の掛け声をすると、拳を突き出して全力で「わっしょい」を返してくれるのです!
それこそお客様の喉が壊れるんじゃないかという勢いで!
JAPAMURAには毎日働きに来ているスタッフやコスプレイヤーの方、そしてリピーターのお客様も多くて、日を重ねる度にみんな演目の構成を覚えていくのです。
なので、その人達は「まつりだ、まつりだ、おまつりだ〜!!」の「わっしょい」コール中のブレイク(うー、わっしょいと叫ぶ所)も完全に理解し、
演目に合わせて踊る方もいらっしゃいました。
そんな客席の熱気に支えられて、
毎日演奏をする事ができました。
そしてステージ上では様々なアーティストの方々とコラボレーション!
三味線の山口ひろしさん、尺八の田辺しおりさん、お箏の今西紅雪さんの和楽器チーム「ロストバゲージ」の皆様とは「花笠音頭」や「津軽じょんから節」などの演目を演奏させていただきました!
尺八の田辺しおりさんは日本の学校公演などで何度もご一緒させていただ来ました。
「ロストバゲージ」のチーム名は、日本からサウジアラビアへ向かう途中でロストバゲージ(荷物紛失)にあったため付けられたとか!笑
篠笛の鈴木シンコーさんは塩見と同級生でした。
篠笛で佐々木と「もののけ姫」を奏たり、
皆で「バーバルフィー」の主題歌を演奏しました!
「バーバルフィー」をご存知ない…?
サウジアラビアで国民的人気を獲得しているアニメです!
サウジアラビアでは「バーバルフィー」を知らない人は一人もいません(体感)
この演目を演奏すると会場がめちゃくちゃ盛り上がりました。
そして幾度となくコラボレーションをしている阿波踊りの寶船さん!
コラボライブまでやった仲でございますので、すごいスムーズさとフィット感でした。
寶船さんとコラボした「まつりだ、まつりだ、おまつりだ〜!!」は熱量倍盛り、祭感マシマシでございました!
楽器奏者の方以外とのコラボもありました。
太神楽の鏡味味千代さんには演目の中で様々な曲芸を披露していただきました。
繊細な超絶技巧を和太鼓の振動の中で難なくやり遂げる鏡味さんには脱帽いたしました。
そして殺陣のパフォーマンスチーム刀屋壱さん。
壱の皆様とはなんと…「チャッパッパ」でコラボレーションさせていただきました。
おそらく他団体の方と「チャッパッパ」でコラボしたのは初めてになるかと思います。
こんなカッコイイ人達にコミカルな「チャッパッパ」に入ってもらって良いものか…
と思ったら、めちゃくちゃ面白い、未だかつて無いコラボレーションが出来上がりました。
是非日本でも披露したいですね。
演者もスタッフも現地の方も、様々な人との出会いと別れを繰り返して、
長いように思えたサウジアラビアの生活は矢のように過ぎ去っていきました。
楽しいのはもちろん。
非常に学びの多い濃密な時間を過ごし、
現地で過ごす時間が増えれば増えるほど、
JAPAMURAへの思い入れは強くなっていきます。
サウジアラビア後半のお話は、
尾関が書いてくれますので、
是非そちらもご覧ください!
バイバイ!
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